開かれた「交流の場」
「
JICAといったら、あの緒方貞子さんが理事長を務める国際協力機構のことよね?そこのレストランということは、関係者じゃないと入れないのでは・・・」と不安に思うかもしれないが、ご心配なく。
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入り口には週替りメニューを写真つきで紹介していてわかりやすい。以前は、JICA職員や関係者専用のレストラン(食堂といったほうがピッタリ?)だったのが、店内を改装し、パワーアップして2006年4月に一般公開したのだ。
ワタシは各国へ旅すると、JICAボランティアの方々にお世話になることが多く、このレストランのことは噂に聞いていたので度々足を運んでいたのだが、他店とはまったく違う機軸で回る、小宇宙ともいえるこの店の空気が妙に体に馴染んでいたので、実はずっとヒミツにしていた。(親しいひとには薦めていましたけれどね。)
でも、最近ではある程度知られるようになってきたし、それに、ここは食だけでなく多くのものを提供してくれる“交流の場”でもあるので、やっぱりもっと多くの人に利用していただきたい。そんな想いが強くなってきたこともあり、ご紹介をすることにした。(通常このサイトで店紹介をするときは、アポイントをとらず、数回足を運んでお店の人と一客として話をしてから、記事を書くのですが、今回はアポイントをとってお話をじっくりと伺うことにしました。)
時空を越えた居心地のよい空間
さて、店の雰囲気だが、店内に一歩足を踏み入れると、そこはまさにカフェフロンティアワールド。温かみのあるダークブラウン系の木造で統一されており、インドネシアの布やアフリカの小物など各国の調度品がいたるところに。インテリアは決して国が統一されているわけでも、オシャレなカフェでありがちな間接照明を使っているわけでもないのに、驚くほど居心地がよい。何時間でもいられる時空を超えた雰囲気作りは、おみごと!のひとことである。
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豚肉をレモングラス風味のタレで炒めたオリジナルアジアン丼。青菜のスープとサラダつき(700円)。香菜がたっぷりで嬉しい。メニューは、店名であるフロンティア=「未開拓の地」「辺境地」の意味通り、途上国といえるタイ、ベトナム、インドネシア、ラオスを中心とした東南アジア、トルコ、エジプト、サウジアラビア、北アフリカなどのイスラーム諸国、メキシコ、コスタリカ、ブラジル、ペルー、キューバ、ジャマイカの中南米地域、エチオピア、ガーナ、セネガル、ナイジェリア、ザンビアなど北アフリカを除くアフリカ地域の料理がずらりとラインナップ。
ざっと数えて20ヵ国の料理がいただけるというのだから(ひとつの国でも数種類のメニューがある)、これは素晴らしい。好奇心旺盛な食好きにとっては、きっとたまらないのでは?少なくとも、ワタシがこれを知ったときには、身を乗り出してしまった。