クスクスに添えられる唐辛子ペースト
赤唐辛子をベースに、コリアンダー、クミン、キャラウェイなどのスパイスのほか、にんにく、オリーブオイル、人によってはドライトマトなどから作られ、マグレブ諸国、特にチュニジアでは日本の醤油や韓国のコチュジャンのように、万能調味料としてさまざまな料理に使われているのだという。
なるほど。数種類のスパイスやオリーブオイル、にんにくなどがはいっているのだから、それは香りがよいわけだ。と納得し、この日を機に、私は輸入食材を取り扱うスーパーで「ハリッサ」を購入して、さまざまな料理を使ってみたのだが、使ってみると、これがまぁなんと使い勝手がよいことか!スープに揚げ物にグリル料理にパンにと、なんでもござれの万能選手なのである。
とはいえ、ハリッサは北アフリカ生まれなのでしょう?きっとあまり洗練された味ではないのでは?!と思われたかたもいらっしゃるかと思うが、ちょっとお待ちを!
北アフリカは、地中海に面しイタリアやフランス、スペイン、アラブ諸国などのさまざまな食文化をとりいれ、しかもワインの生産も盛んな地域。このハリッサは、そんなさまざまな背景を反映したものであるかのように、複雑で洗練された旨みがある、実に魅惑的な調味料なのである。
たいてい週末の2日間は家でワインを飲むわたしも、ワインのおつまみを作るときには、このハリッサが欠かせない。料理に少し加えると、食欲が増すばかりではなく、料理にメリハリもつくので、とにかく使える調味料なのだ。
ということで、次のページでこの「ハリッサ」の活用術をご紹介したいと思う。