フェイジョアーダ(黒豆と豚肉の煮込み)。ブラジル人はこれを目当てにくるひとが多いとか。 |
音量が少し大きいので、スピーカーの近くに座ると落ち着かないが、少し離れるとほとんど気にならない。
席につき、ほっとひと息ついたところで、流暢な日本語を話すブラジル人女性がメニューを持ってきた。
料理について尋ねると、ブラジルの食事情を交えながら、実にきびきびと丁寧に教えてくれた。温かい雰囲気を持ちつつ、真摯な姿勢がうかがえる心地よい応対。溢れ出るいきいきとした笑顔。男女問わず、わたしはどうもこのようなタイプのひとに弱い。何度も通っている店の人たちは皆このタイプだ。
これは味も期待できるかもしれない・・・。
フェイジョアーダは、ファリーニャ(キャッサバの粉)、コービ(ケール)、ピメンタ(ピリ辛ペースト)とともにご飯にかけて食べる。 |
なかでも圧巻は、黒豆と豚肉を煮込んだ「フェイジョアーダ」。キャッサバ(芋)を乾燥させて粉にした“ファリーニャ”、ピリっと辛い“ピメンタ”、ケールから作った“コービ”とともに、ご飯にかけていただく。ひと皿のなかに、ブラジルの豊かな大地が息づいているかのような力強い旨み、生命力に満ちた味わいがぎっしりと詰まっている。いや~、これはすばらしい!
トヘーズモ(豚肉の皮の揚げ物)。レモンをギュッとしぼっていただく。あと引く旨さだ。 |
豚の皮を揚げたものは、東南アジアや中南米などでもよく食べられているが、ブラジル版は肉厚で味も別格。カリッとした食感が小気味よく、かみ締めるごとに肉の旨みがじわりじわりと広がる。良質な食材をシンプルに調理するゆえの旨さ。これにはおもわず唸ってしまう。
のんべえの読者サマ、これはビールのおトモにもってこいですよ!わたくし、いつもにも増して、ビールがとまりませんでした・・・。もちろん、下戸のかたでも、豚の皮の味わいに満たされること間違いなし!
あっ、いい忘れましたが、ものすごく硬いので、歯の悪いひとにはおすすめできません。あしからず。
セグレードのメニューは驚くほど豊富。メニューに載っていなくても、アレが食べたいコレが食べたいと伝えれば、たいていの料理は出してくれるので、飽きることはない。料理名がわからなくても、珍しい料理はある?と聞けば大丈夫。この店では、ぜひいろんな料理にチャレンジしていただきたい。