エスニック料理/おすすめ中南米料理店

【レストラン】 アルゼンチン料理 東麻布 「エル カミニート」

ラテン系レストランにありがちな激しさはナシ。哀愁に満ちたタンゴの音楽が流れる店内は癒しの空間。アルゼンチンワインのみのオーナーのワインセレクションにポリシーを感じます。

佐藤 わか子

執筆者:佐藤 わか子

世界のおうちご飯ガイド

“きょう仕事が終わったら、ちょっと食事でもどう?”
と気の置けない女性を誘うとき、どんなお店を選びますか?
日本酒や焼酎が充実した落ち着いた和食屋、焼き鳥屋、寿司屋、ワインが飲みたい気分だったら、ビストロ、トラットリア・・・
とまあ、こういったお店を選ぶかたが多いのではないでしょうか。
男性同士だったら、第一回目の食べ歩きの伊藤さんや第二回目のフレンチの嶋さんがご紹介した、質、量ともに満足できるお店も魅力的。

女性は、イタリアンやフレンチ、大人の隠れ家といったお店は、いまやいろんな雑誌にとりあげられていたり、連れて行ってもらったことがあったりと、ある程度知っているかたが多いはず。それに日本酒や焼酎の充実したお店もブームにのって、チェックまたは来店済。
隠れ家のイタリアンやフレンチ、BAR、焼き鳥屋は、ある程度感動はするものの、すごく印象に残るかといったらどうでしょうか。(あっ、こんなことをいうと誤解されてしまうかもしれませんね。魅了されるようなお店はあるけれど、確率が少ないということです......)

そこで今回ご紹介するお店は、女性に “おっ、いつもと少し趣向がちがった粋な店!”とおもわせる お店、アルゼンチン料理店 『 EL CAMINITOエルカミニート 』

たまには女性を驚かせる店に・・・とは思うものの、当然自らが楽しめなければつまらないし行きたくない。食事をともにするということは、時間や空間も共有すること。食事は料理だけでなく “空間を買う” ということなのですもの。当然です。
それに、どちらかがその空間を楽しめなければ、言葉に出さなくても気持ちはきっと空気で伝わってしまうはず。これでは食の楽しさが半減してしまいます。


そこで、男性女性ともに楽しめるお店・・・。
料理がおいしくて料理人のポリシーがはっきりでていることが第一ですが、プラスαとして、寛げる空間があるかということも大きな要素だと思います。
非日常的な時間を得るために旅行するかたは多いとおもいますが、旅行と同じように、現実から少しの時間でも脱することができる異空間は魅力的です。空間を買っている・・・そんな感覚のレストランが『 EL CAMINITOエルカミニート 』 なのです。

ラテン系レストランにありがちな激しさはなく、自然と身をまかせることができる不思議な空間がそこにはあります。

地下鉄大江戸線赤羽橋から歩いて5分、麻布十番からも歩いて10分というひっそりとした場所に、忽然と店を構える 『 EL CAMINITOエルカミニート 』 は、カウンター5席と4人かけのテーブル2席、8人かけのテーブル1席の小さなレストラン。

店内は黒いテーブルで統一され、壁とイスはアルゼンチンの褐色土をおもわせるアースカラー。適度な薄暗さの中でビビットな赤のランチョンが目をひきます。
アルゼンチンといったら、やはりタンゴ。
店内では、タンゴの哀愁に満ちた感傷的な音楽が心地よいボリュームで流れていて、ラテン系レストランにありがちなノリのよい陽気な音楽をボリュームいっぱいに流す、なんていうことはなし。しっとりとシックな空間が広がっていて、けっして暖房がきいていないというわけではないのですが、どこかとひんやりとした空気までもかんじます。

黒と赤の情熱的なコントラストに、ほっとなごめるアースカラーをアクセントにした店内。情熱的かつ官能的でありながらも、ふと無防備でいられる空間がそこにはあり、まさにタンゴのような店内だといえるかもしれません。


さて、次のページでは空間と同じように大切な料理をご紹介いたします。
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