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対談 ~エノテカノリーオ~(3ページ目)

「エノテカノリーオ」の斉藤典生シェフとの対談記事です。シェフが料理をはじめたきっかけや、普段は聞けない裏話などを、こと細かくご紹介します!

執筆者:来栖 けい


ルッコラの概念を覆される極上ルッコラ!

斉藤:今日食べたルッコラは、無農薬&殺虫剤なしで育てているんです。うちの実家で、お袋と妹が作っているんですよ。今は、有機野菜とか当たり前の時代ですが、無農薬で殺虫剤なしというところは少ない。

来栖:手間がかかりますよね。

斉藤:すごくかかりますね。虫ネットでね。

来栖:でも、やるだけのことはありますよね。食べると一目瞭然ですもん。ノリーオの魅力は何かっていうと、まずこのルッコラのサラダが食べたいから来るんですよ、特に春は。

斉藤:ルッコラは、芽が出ると、根こそぎ取って出荷する仕組みなんですよ。でも今日食べたのは、去年の10月末に根っこを残しておいた越冬ルッコラ。ビニールをかぶせておくと、その上に雪が積もりますよね。その冷た~いで冬を越したものを使っているんです。普通はやらないです、面倒くさいから。でも、たまたま3年前に気づいたんですよ、うまいって。甘いでしょ。全然苦くない。それに気づいてから、作らせていますね。

来栖:年間を通してあるけれども、この越冬ルッコラは全然違いますよね。

斉藤:暖かくなると苦みが出てくるような感じがありますが、それがないんですよね。

来栖:食べて、すごく味が濃いんです。濃くて、力強い。苦みじゃなくて、甘みがある。香ばしさがある。

斉藤:たかがルッコラなんて、そんなに気にしていないシェフが多いです。でも、私は年間のどの月にできたルッコラか、食べればすぐに分かりますよ。

来栖:そうですよね。ボクがおすすめした人はみんな、必ず「あのルッコラにビックリ!」って興奮して話しますね。

斉藤:それだけいいルッコラだと、他の素材も強いものを使わないとね。今日使った夢咲トマトも特別な夢咲トマトなんですよ。

来栖:スゴイと思うのは、一皿の中にルッコラの力強さがあって、トマトの濃厚な甘みと酸味もある。それがあるから、一皿として盛ったときに、ものすごい完成度になるんですね。

斉藤:レストランの天才かって言えば、天才じゃないですよ。そういうのを求めると思うんだよね。凝った料理ばっかりじゃ、疲れますよね。


福島産越冬ルッコラと夢咲トマトのサラダ
「エノテカノリーオ」の顔とも言うべき「福島産越冬ルッコラと夢咲トマトのサラダ」。
来栖:ただ、今ってヘルシー志向というか、野菜物を出す所ってたくさんあるんですよ。野菜のコースとか。でも、正直感激することってほとんどないんですよね。それに比べてここは、前菜でもう、ガツンとノックアウト! それが素晴らしいですね。見た目はシンプルだけど、次に続くパスタやメインがあるから、ボクは全然いいと思う。正直ボクの中では、サラダといったら、ここの「福島産越冬ルッコラと夢咲トマトのサラダ」か、「メゾン・ド・ウメモト 上海」の「百合の花の蜂蜜を使ったレタスサラダ」ですね。それぐらい、ズバ抜けてます。


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