神戸グルメ/神戸・兵庫のフレンチ

グランメゾン グラシアニ(神戸・三宮)(3ページ目)

神戸にあるフレンチ「グランメゾン グラシアニ」。「異人館」という得難い雰囲気の中、伝統の軸は大切にしながらも「和」のエッセンスや「流行」を取り入れたエレガントな料理を愉しめる一軒です。

執筆者:麻生 玲央

・魚料理
スズキのエマンセ、ミキュイ、夏野菜のバーニャカウダ。
スズキのエマンセ、ミキュイ、夏野菜のバーニャカウダ
魚料理は「スズキのエマンセ、ミキュイ、夏野菜のバーニャカウダとグリーンオリーブのクーリ、バスクのピーマンとニンニクのオイルがけ」が登場。淡路産の「スズキ」は薄作りとなっていて、じっくりと旨味を引き出してあるのが伝わってくるような丁寧な火入れ具合です。半透明のトマトソースも円やかな酸味を擁しており、これが白身の旨味と抜群の相性! 緑が美しい初夏野菜のバーニャカウダも瑞々しく、見た目にも、味わい的にも、心に残る料理でしたね。


・肉料理
特選和牛フィレ肉のロティ、グラシアニ風。
特選和牛フィレ肉のロティ、グラシアニ風
メインは仔羊と和牛のプリフィクスとなっており、こちらは「特選和牛フィレ肉のロティ、グラシアニ風(+800円)」。長島黒牛(中山牧場)のフィレ肉は、見事なまでに均一に火入れが施されており、見た目も綺麗なロゼ一色。サシ具合も絶妙で赤身の旨味(甘味)を残しながらも、全体的にとてもあっさり柔らか! ボリューミィですが、これならいくらでも食べられるというか、食べていたくなる仕上がりでしたね。

そして、この肉に併せるのは、やはり王道ペリグーソース(+レンズ豆)。
たっぷり乗せられたトリュフの官能香はもちろん、ペリグーソースの甘味感も程よく、基本となるソースのレベルの高さが素晴らしい。

先鋭的な調理法も取り入れつつ、こういうクラシック・フレンチの基本力がしっかりしているところが、「グランメゾン」たる証。森永シェフの卓越した実力を魅せつけられた一皿でした。

また、別皿で用意されたココット鍋には、ジロール茸を始め、野菜がたっぷり! 完璧なまでに香りと旨味を閉じ込めた完成度で、ジロールの風味が染み渡った野菜達と出汁の薫香が、何とも食欲を駆り立てます。ココット鍋を使った野菜料理で、ここまで繊細さと旨味が連れ立って高みに達しているのは何とも見事。単なるガルニの枠を超えた、フィレ肉のロティと並んでW主役の存在感となっているのです。エクセラン!

次ページでは、多彩なデザートを御紹介します
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