選び抜かれた魚貝類
・フルーツトマトの冷たいカペッリーニ
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Capellini alla checca |
冷パスタは徳島指定農家のトマトを使用したカペッリーニが登場。トマトから抽出されたソースは、キュンとくるような甘味と酸味を併せ持ち、まさに出汁とも言えるべき珠玉のミネラル感。「和」にも通じる素材重視の味わいが、とても上品で繊細なのです。
・鯵と、水菜のパスタ
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Fedellini al suro affumicato e "mizuna" |
続く温パスタも素材を活かした一品。パスタの具となる鯵は大分産で、水菜は姫路産。鯵はちゃんと薫製にしてあり、これが全体の風味を一層際立たせています。パスタにソースが絡んでいるというよりも、パスタ自体に味がしっかりと染み込んでいる味わいで、素材の持ち味が纏まりを持ちながら見事な調和を醸し出していましたね。先述してきた料理達もそうですが、一見シンプルな料理の中に溢れんばかりの旨味と香りを放つ料理の数々はホントに感服物。
・Secondo piatto
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Secondo piatto |
魚料理は「金目鯛のサルターレ 薫製にした茄子のプレアと、魚貝の赤ピーマンソース」。金目鯛の皮目、茄子の艶やかな表面、そして赤ピーマンソースに、香菜の新緑と見た目にも色鮮やかなルックス! もう見た目だけでも美味しいことは確信できますが、実際に食べてみると複雑な旨味が舌を魅了する、予想を超える味わいにビックリ! 土佐産の金目鯛は絶妙の焼き加減でキャロットオレンジの皮目に変わり、身もハラリと解(ほぐ)れる仕上がり。何より魚貝のテイストが利いた赤ピーマンソースがファンタスティコ! シェフの卓越した魚貝使いが光る一皿です。
・紅茶のグラニータ
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Granita al te |
お口直しのドルチェは、アールグレイ(紅茶)を使ったグラニータ。薫り高いアールグレイの香りは私のような紅茶好きには堪りませんね。
・キャラメルソースを混ぜたパンプリン マンゴーのマリネ添え
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Budino di pane con mango marinato |
最後にデザートとして目の前に現れたのは、てらてらと艶っぽい輝きを放つプリンと、今にもとろけそうなアイスクリームの盛り合わせ! もうこのパフェと見間違えるようなボリューミーな風貌だけで、乙女ゴコロが狙い打たれてしまうこと間違いなし。
特にキャラメルソースが乗ったプリンの中には、パンが織り交ぜられており、プリンのぷるるん感とパンのザクザク感による食感のコントラストが面白い! また、キャラメルと絡み合うことで、より際立つプリンのリッチなテイストが、口の中に拡がりを魅せてくれます。
心と舌が踊るイタリアン
素材選びの良さ、そしてそれを活かすテクニック、盛り付けの妙、サービス、雰囲気、etc……、そのどれもに若きシェフのセンスの良さとこだわりを強く感じさせてくれます。今、関西でも五指に入る最高クラスのイタリアンといえるでしょう。
注) 「リストランテ ラッフィナート」は2018年8月10日に移転リニューアルオープンされています。当記事は移転リニューアル前の過去記事となります。新店舗の場所や価格帯など詳しくは「リストランテ ラッフィナート」の公式サイトまたはインスタグラムを御覧くださいませ。
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・店名: リストランテ ラッフィナート
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ラッフィナート公式サイト