苦楽園最高のレスタウランテ

ルナ パルパドス。
ルナ・パルパドスの外観。
西宮市の山手にある苦楽園は、すぐ隣に続く芦屋と並んで阪神間では有数の高級住宅地。そんな苦楽園で今もっとも熱いハイセンスな一軒がモダン・スパニッシュのレスタウランテ「ルナ パルパドス(Luna Parpados)」。「ルナ パルパドス」とは、スペイン語で「マブタに浮かぶ月」という意味。ちょっとドキッとしてしまいそうなロマンチックな店名ですね。

ルナパルパドス ルナ パルパドス
カウンター席 メインダイニング
店内は、入って右側にバル・カウンターがあり、奥に行くとフラメンコでも踊れそうな広々としたレスタウランテがあります。塗り壁には、この店の為に書いてもらったという三連作のモダンなオイルペインティング、天井は配管むき出しと、かなりイイ味出してます。スタッフ間で交わされる言葉もスペイン語ですし、本場(スペイン)のレストランに来ているようなムードと臨場感は凄いの一言。

パン。
ブラックオリーブのパンや、バゲットなど、どれもレベルが高い。
しかもオーナーである鈴木一功さんの気の利いた細やかで的確なサービスが、これまたワンランク上の居心地を演出。お手洗いには紙コップまで常備するなど、ホスピタリティも良好。正直、近くにあったら間違いなく通いたい! と思えるほどの一軒です。


地元に根付いたスペイン料理

スープ料理。
スペインはガリシア地方の郷土スープ「カルド ガジェーゴ」。この日は「蕪」と「スペイン産白隠元」が入りです。
さらに、このレストランでもっとも特筆したいのが、料理のセンスとクオリティの高さ! 鈴木一功さんとタッグを組むシェフの根本一樹さんの描き出すモダン・スパニッシュ料理の数々は、伝統的なスペイン料理をベースにしながらも、地元西宮の農家直送の有機野菜を使われるなど、(郷土料理としての)地元スパニッシュ料理ともいうべき料理世界を感じさせてくれます。

魚料理。
ほうぼうのポワレ、焼き汁ソース。味だけでなく、スパイスの使い方など、料理センスもいいのです。
最近は京野菜イタリアンや、浪速フレンチなど、地元に根付いたレストランが多いですが、スペイン料理で地元に根付いたレストランというは、関西では極めて珍しいです。しかも、今回ご紹介する今月のコースと名付けられた2,200円のランチコースは、食後のお飲み物を除いても全7品の多皿コースで、根本シェフの料理世界を少しずつたくさん堪能できるコストパフォーマンスの高い内容となっています。

・1皿目
キノコのピンチョス。
キノコのピンチョス
スペイン料理ということで、まずはピンチョスからスタート。キノコで季節感を出した秋ならではのピンチョスです。

・2皿目
天然車海老のフリット アボカドのヴィナグレタ。
天然車海老のフリット アボカドのヴィナグレタ
続いて登場したのは、小ぶりながら旨味の詰まった天然車海老と、ソース代わりにアボカドのヴィナグレタを添えた一皿。軽やかに揚げられたフリット感が抜群! ヴィナグレタと一緒に食べると、海老の旨味とアボカドのまろやかさが融合することで、味に不思議な拡がりが生まれ、一口毎に味わいの変化が愉しめます。これは予想外の驚きある逸品でした。

・3皿目
「ソパ デ アホ」ニンニクと半熟卵のスープ。
「ソパ デ アホ」ニンニクと半熟卵のスープ
スープ料理は「ソパ デ アホ」という名前のニンニクと半熟卵のスープが登場。「ソパ デ アホ」とは、スペイン語で「ニンニクのスープ」という意味。「ソバ」がスープ、「アホ」とはニンニクのことです。ニンニク出汁の効いた熱々スープは寒い時期には身体に染み渡るような味わいで、身体がポカポカしてきます。一般的なイタリアンやフレンチでは、まず出逢えないスペインならではの郷土料理(スープ)です。

次ページでは、コース料理後半の料理を御紹介します