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高校生が赤ちゃんを抱っこ!「命の授業」(3ページ目)

「命の授業」というものが行われている高校があります。赤ちゃんを連れたママが高校を訪問し、高校生達に自分の体験を話す授業です。

高祖 常子

執筆者:高祖 常子

子育てガイド

ちょっと強面(失礼!)の男子高校生も、赤ちゃんを抱っこすると笑顔に。
ちょっと強面(失礼!)の男子高校生も、赤ちゃんを抱っこすると笑顔に。

すべての高校生に、届くものがあったのでは

高校生達の反応はというと、必ずしもすべてのクラスの全員が、円座に加わって食い入るように話を聞いていたかというと、そうでなかった高校生もいました。

円座に加わってはいるものの、赤ちゃんを抱っこしようとしなかったり、円座からちょっと離れて、関心なさそうにしている高校生もいました。

高校生ですから、いろいろな想いがあると思います。親に、高校に、社会に対する反発もあるのでしょう。もちろん、積極的に赤ちゃんを抱っこすることが、照れくさいという高校生もいたと思います。

でも、その教室にいて、赤ちゃんと一緒にいる空気を感じて、ママの言葉に少しだけ耳を傾けて……。「命の授業」という経験、赤ちゃんが高校にやってきたという経験があったということ自体が、これから先の人生にとても貴重なことだと思います。

赤ちゃんを囲んで、記念写真を撮ったクラスも。
赤ちゃんを囲んで、記念写真を撮ったクラスも。

高校生の言葉

授業後のワークシートから、高校生の言葉をご紹介します。(一部編集の上、掲載しています)

■あなたが生まれてきたことに対して、どう思いましたか?
・すごい!キセキ!!
・たくさん愛情をもらって生まれてきたのは幸せなことだと思った。
・今は辛いこととかあるけど、これから先が楽しみ。

■あなたは子どもを持ちたいですか?その理由は?
<YES>
・なんとなく、子どもを持つと幸せになる感じがするから。
・この前まではいらないって思ってたけど、子どもを見て、私もこういう幸せが欲しいと思った。
<NO・わからない>
・子どもは好きだけど、24時間一緒にいるのは無理。
・今、未来のことは分からないけど、いつかそう思う時がくるかもしれない。

■今日の感想は?
・初めて赤ちゃんを抱いて、泣いたり笑ったりいろいろあったけど、赤ちゃんが可愛くて夢中になっちゃった。
・赤ちゃんは、お母さんを選んで生まれてくるっていうのはすごいと思った!
・子育ては女性の仕事だと思っていたけど、男も頑張らなきゃと思った。
・お母さんが抱っこするとすぐ泣き止むのがすごかった。
・将来、どんな顔した子が生まれてくるのか楽しみだし、子育てが辛い時期があっても自分の子だから絶対乗り越えられると思う。

~★~
「子育て応援とうきょう会議」でも、「父親授業」を実施しましたが、核家族が進み、一人っ子が多い現代ですから、赤ちゃんを抱っこする機会を作ったり、ママやパパが子育てについて伝える機会をぜひ、中学や高校の授業に組みこんで欲しいと思っています。

中高校生の中絶も、決して少なくない数字が出ています。
赤ちゃんが生まれても、愛情を注げず、虐待してしまう親もいます。

身近に赤ちゃんがいる環境が当たり前ではなくなってしまった今、あえて、赤ちゃんが生まれるということ、赤ちゃんを育てること、命を大切にするということについて、子どもたちがきちんと学ぶ機会を設けるべきではないでしょうか。
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