いい男ってどんな男?
「いい男っていないよね」30代の女3人が、深夜2時過ぎの恵比寿のカフェにて、高校時代から100万回は交わしたようなセリフをつぶやいていた。20代後半以降の女が集まって2時間も話せば、必ず1度は出てくる話題。だけど、30代も半ばになるとふと気付く。
「いい男がいない」というよりは、そもそも自分たちは「いい男ってどんな男なのか?」がわかっていないということに。なかなか本命の恋人ができない30女や、自分の恋愛にいまいち確信が持てない30女は思う。「私って、男を見る目がないのかな?」「みんなに理想が高いって言われるけど何でだろう」と。
かくして、近頃の私たちの話題は、「いい男がいない」→「そもそもいい男ってどんな男?」にチェンジしつつある。仕事ができても人としてつまらない男はいっぱいいるし、ブサイクでも妙に色気のある男もいる。
<目次>
いい男の条件は優しさだけじゃない
もちろん、普遍的ないい男の基本条件はある。強さ、優しさ、エネルギー、我慢強さなど、器の大きさあたりは普通に備えていて欲しい。でもさ、その基本がなってない男子が多すぎる気がする! ひとことで“優しさ”といっても、うわっつらKINDNESSな男も多いし、自分のことを「オレって優しすぎるのかな」とかいう男は、たいてい、客観性がなくて自分本位だったりする。
器の大きさっていうのも、男力を測る上ではめちゃくちゃ大事だけど、それは経験値や年齢では測れないものだし、元気で美しくて輝いている30over女を転がせるほどの器のある男には、なかなか出会えないのも確か。
完璧ないい男はいない。結局は、いろんなことは相性で許せたりもするしね、結局は自分にとってのいい男を探すしかなんだろう。
いい男はキスでわかる
さらなる議題に会話が迷走している最中、W美(34歳)はさらっと言った。「いい男はキスするとわかるよね」
これって、理屈抜きで分かる。キスした瞬間に「付き合おう!」とか、もしくは「やっぱり間違っていた!」とか、確信できることってあるよね。
女子がよく言う、生理的な相性とか好みって、見た目の問題じゃない。その男と“キスできるかどうか”が大きな基準のひとつになっているし、さらに実際にキスしてみると、相手の恋愛力や、自分との相性がよくわかる。
たとえば、顔ごと食べられちゃいそうなベタベタのキスをする男は欲求不満な感が漂っていて、よほど上手じゃないと気持ち悪がられる。盗むようなキスが得意な男の人には、強力にトキめくけれど、夢から覚めた後に恋愛慣れしてスレているのかななんて想像もしてしまう。いい男はキスにセンスがあるし、キスの節度を知っている。経験ではなく、本能で。これってキスが好きな女の幻想?
でもね、キスからは、愛の深さも感じ取れる。セックス以前に、どんな風に相手の心身を扱うかのファーストステップがキスだから、そこから感じ取れるものは大きいと思う。
キスといい男の関連性についてひと通り盛り上がって語って帰宅した後に、もうひとつ、男を見分ける基準について面白い本を発見した。
食にこだわる男はいい男? いい男の見分け方は食にあり
それは、「いい男は食で見分ける」というもの。たしかに、食は性と同じ本能だし、恋愛と食べることは密接につながり合っているとも思う――。提唱しているのは、「食べ合わせダイエット」で人気のダイエットカウンセラー&管理栄養士の伊達友美先生。先生曰く、食べ物はその人の心身を作っている。だからこそ、食の好みやクセを見るだけで、その男の人の健康状態はもちろん、育ってきた環境や現在の生活までわかる……つまりは、食によって男は分類することもできるのだという。これがなかなか興味深い! その一部を紹介してみたい。
恋にもキレやすく堪え性がない? ジャンクフード男
最初はごく普通に付き合っていたのに、ある日突然、ちょっとしたことで逆ギレしちゃうような男は、「ジャンクフード男かも」と友美先生。スナック菓子やインスタントラーメン、ハンバーガーなど高カロリーで低栄養、しかも質の悪い素材や油をたっぷり使った食べものばかり食べている人は、心身のバランスを崩しやすく、ミネラル不足でキレやすい性格になる確率があがってしまう。
ストーカーや性的犯罪者も実はジャンクフード好きが多いという説もあるとのこと。なるほど。程度の差こそあれ、近頃、増殖している恋愛に堪え性がないマグロ男は、コンビニやファーストフードばかり食べている、ジャンクフード男が多い気がする。
セックスにムードがないけど子煩悩? 大盛り早食い男
とにかく大食い! 大人になっても大学の部活動ノリで、大盛りラーメンにライスや餃子もつけて速攻でペロリと平らげてしまうような男子は、「男らしい反面、細かいことに気付かない性格かも」。食事の栄養価やカロリーはもちろん、味やムードにこだわらないのは、おおらかで気取らない人柄、要するに、単純な人であることを示している。体力とエネルギーが余っているゆえに、セックスに関してもパワフルではあるけれど、ムードを大切にしたり、細かい技を駆使するような繊細なセックスは不得意かも?!
なるほど。たしかに、いますよね、「力任せのパワフルセックスこそ、男!」だと思っている体育会系男子。とはいえ、単細胞な分、素直で優しく、子煩悩なパパタイプになる可能性も?!
マメじゃないけどテクはある? 食に興味のない男
人間の三大欲求のひとつである食欲(あとの二つは睡眠欲と性欲)だけど、他に執着するものがある場合は薄れがち。恋すると胸がいっぱいで食欲が減退するのと同じで、つまり、食に興味のない男は、他の何かに熱烈に恋している職人タイプである場合が多い。恋している他の何かとは、仕事か趣味か、人それぞれ。中途半端なオタクではなく、食への欲求がどうでもよくなるほど自分の好きな何かを貫いている男は、精神的に自立しているし、優柔不断ではない。
だけど、自分の世界以外に関する興味があまりにも薄いために他人には「変人」「冷たい」「包容力がない」と見られがち。たしかに、私の周囲のクリエイターや職人はこういう人が多くて、読んでいて「分かる!」「あるある」を連発してしまいました。
こういう人って、自分の世界がいちばんな分、恋愛は永遠に2番目以降なんだよね。ただ、「職人系ですから、セックステクニックに関しても素晴らしい能力を持っている可能性が大」ですって! 面白い。
プライドが高いけどセックスには淡泊? 食にこだわる男
やはり思いあたる男が多いのが……食にこだわるグルメな男。美味しい店や食材の産地や生産方法に詳しく、自ら料理するほど、“食”が好きな男は、「基本的に頭が良く、探究心旺盛で、マナーも心得ています」と先生。食を極めようとすれば、お金も必要なので、ある程度の財力もある。ただし、食に満たされすぎている人というのは、精神的にも満たされすぎている場合が多く、妙にテンションが高く、自分の味覚にこだわる人は、プライドが高い場合も多い層。
な、なるほど、興味深い。しかも、「高脂質、高たんぱくな食事をしている人は、セックスに関しても淡泊になりがち」とのこと。グルメリポーターや批評家の顔が浮かんでしまいました。
いい男の条件は人それぞれ
他にも、「優柔不断な、だらだら遅食い男」「ストイックでナルシストなプロテイン男」「ありのままのワタシを受け入れてくれる? バーベキュー男」「マザコンでセックス弱い 深夜まとめ食い男」など、斬新だけど普遍的で興味深い分析がいっぱい。詳しくは、ぜひ、『愛されボディダイエット』を読んでみてください。男が食の傾向で分類できるのならば、女もまた食の傾向で分類できるはず!
つい先日、お目にかかる機会を得た時、伊達先生は、「いいもの食べている人は、魅力的だよね」と言っていた。“いいもの”とは、何も高級グルメや、身体にいい玄米や有機野菜ではない。その時の自分にとって心身ともに美味しい感じられるものを素直に食べていることなんだそう。
たしかに、恋愛もそうなのかもしれない。良い条件を持つ男でも、いかにも安全で優しそうな男でもない、自分の心身にとって必要なモノを持っている魅力のある人と愛し愛されることが大事なんだろうな。
でも、それってどういう男なんだろう。
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