ケンカをすると……
「オレがつまんなそうにしてるの、察してくれよな…」は、日本の文化? |
理由の1つは、もちろん言葉のハンデ。英語では言いたいことが言えない、怒った理由を相手に伝えたいけど英語で表現できないなど、夫婦ゲンカの経験がある方なら誰でも心当たりがあるでしょう。冷静時ならスンナリ出てくる言葉も、感情的になっている時は、すぐに浮かんでこなかったりもしますものね。
そして、言葉以前の問題として、もう1つ大きな理由があるのです。それは、各々の文化ではコミュニケーションの手法に違いがある、ということです。
夫は喋る、妻は黙る
欧米の文化は、言葉で表現する文化です。Yes、Noをハッキリ言う意志表示から始まって、愛情表現も言葉で繰り返し伝えますし、問題解決の方法も徹底的に話し合うことから始まります。ところが、日本の文化は、「察する」とか「以心伝心」など、言葉で語られなくても相手の言わんとするところを理解しようとする文化なのです。「気配りができる」というホメ言葉は“言われる前に気づくのを良しとしている”ということの表れですし、KY(「空気が読めない」)もこの「察する」力に関連してますよね。
「察する」ことを良しとしているわけですから、話す側もすべてを語り尽くさないという風潮があります。全部言葉にしてしまったら「野暮」なんです。言い切らないで「含み」を残すところに「粋」があるし、それで察し合えるお互いの心の状態が大事なんですね。
この微妙な加減がなんとも面倒ですが、我々はこういう文化の中で育ってきているのです。
国際夫婦の言い分は……?