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日本の贈答文化と外国の家族(2ページ目)

ある国際結婚カップルの若妻が「日本の自分の両親は、夫の両親に対して不満を持っている」と悩んでいました。その事情には、日本の贈答文化の習慣が深く関わっていたのです。

執筆者:シャウウェッカー 光代

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外国の人とのお付き合いに持ち込むのはNG

贈り物やお返しの習慣は、周囲の人との人間関係を円滑に保つために、昔から行われていたことなのです。お土産もその一つと言えるでしょう。それらが多少儀礼化して現代まで残っているのが、日本の贈答文化なのです。

しかし、それはあくまでも日本人同士の社交において言えること。外国の方とのお付き合いに持ち込んではいけません。そのような贈答の習慣がない国もありますから、日本の尺度だけで見ないように、気をつけなければいけません。

国際結婚したあなたご自身は、既にふたりの国の文化の違いを肌で感じていると思いますが、ずっと日本で暮しているご両親は、なかなかそこまでは分からないというのが実情だと思います。冒頭のエピソードのお母様もそうだったのでしょう。ご両親はご両親の経験の範囲内で、物事を判断しているのです。

そこで、あなたにできる重要なこと、……両家の親たちの付き合いをスムーズにかつ和やかにできる大切なことがあります。

それは「文化や習慣も通訳する」ことです。

通訳というと、どうも言語だけのように考えてしまいがちですが、今回のケースのような場合は、ご両親にパートナーの国との文化の違いを、噛み砕いて訳すように伝えてあげることが大事。それでご両親も納得されると思います。

さらに、今後は、もうご両親は毎回お土産を持っていく必要はないこともお話するといいでしょう。そのことで相手のご両親が気分を害されるということはないので(それが文化の違いですから)、そこまで説明してあげたほうが、ご両親は安心するかもしれません。

それでも、何か日本のお土産を差し上げたい、お祝い事がある時には何か贈りたいということでしたら、それはご両親のお気持ちですから、そのようにしていただいていいと思いますよ。
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