ある若妻の悩み

以前、国際結婚した人たちの座談会にオブザーバーとして同席するという機会がありました。座談会に参加された方たちはほとんどが20代で(中には婚姻時、10代だった人も!)、新婚さんと呼べる状態です。

その中のお一人が、ちょっと困った顔をして、こんなことを話し始めました。いわく「日本の(自分の)両親が、相手の両親に対して、不満を持っているんですよね」とのことなのです。

国際結婚夫婦は、自分の親と外国人パートナーとの関係には非常に気を遣いますが、双方の親同士の仲はもっと気になるところ。いったい何があったのかというと……

ご両親の不満とは

贈答文化

好意で贈るとはいえ、お返しや見返りを期待していることも。文化の違いがトラブルに繋がっていかないよう、双方の文化をあなたが橋渡ししましょう

ご主人の国に住んでいたこの若奥さま。日本から行きやすいということもあって、ご両親もたびたび彼女たちの家を訪れていました。礼儀正しいご両親は、訪問のたびに、必ずパートナーのご両親や兄弟にもお土産を欠かさなかったそうです。

ところが、ある時、自分の母親がポツリとつぶやいた一言に、彼女はギョッとしました。「うちはいつもお土産をたくさん買ってくるのに、向こうからは何もないわね」

そうなのです。日本では、遠方から訪ねて来た人がお土産を持ってきたら、お帰りの際に、その土地の名物などをお返しとして差し上げたりしますよね。荷物にならないように…ということまで気をつかって小さめの物を選んだり、あるいは後から宅配便で送ったりすることもあります。そこまでしなくても、お礼状を出すなど何かしらの返礼をします。

知人から旅行のお土産をいただいたら、次に自分が旅行に行った時、必ずその人にもお土産を買ってくるということ、みなさんもしていませんか?

このような日本のお返しの習慣を常識としてやってこられたお母様は、何度もお土産を持ってきているのに、もらいっぱなしで一度もお返しがない相手のご両親のことを、怪訝に思われていたのでしょう。その思いが、娘の前で、ポロッと口から出てしまったのですね。しかし、娘にしてみたら、パートナーの家族のことを暗“常識知らずと言われているようで、ショックな気持ちにもなってしまいますよね。

「贈り物」「お返し」は日本独特の習慣

日本には贈答文化という独特の習慣があります。「お中元」「お歳暮」から始まって「結婚祝い」「出産祝い」「入学祝い」「新築祝い」などなど、その数が多いのが特徴です。

そして、いただいた物に対してお返しをするというのが、また大きな特徴でもあります。ホワイト・デーなんて、その最たるものですよね。バレンタイン・デーはそもそも外国から輸入されたものですが、お返しのホワイト・デーがあるのは日本だけですから。

「お土産」も大好きな国民性

友人知人のお宅を訪問する際に手土産を持参するのも、日本人らしい習慣ですよね。「手ぶらではどうも……」とは、大半の人が感じていることではないでしょうか。仕事でも、取引先に行く時は菓子折を持って行くなど、みなさんもご経験があると思います。

旅行に行っても、お土産ショッピングは大好き! 義理で買わなければならないなど面倒な場合もありますが、それでも喜々として土産品を選んでいますよね。
外国の人ももちろん旅先でお土産は買いますが、違うのはその量とあげる相手の数だそう。日本人は圧倒的に多いそうですよ。

こんな面白い話も聞きました。東京ディズニーランドは、海外の他のディズニーランドやワールドと比べて、お土産品の売上げがかなり大きいのだそうです。これも日本人のお土産好きが反映しているからなのですって。

たしかに、自分も東京ディズニーランドに行くと、必ず何か買ってしまいますものね~、家族や友達にまで。あのショップの混み具合を見ていると、“お土産好きな国民性”という言葉にも納得ですね。