ギャップを小さくする予防法と対応策
このように、結婚に理想と現実のギャップは付き物ですが、そのギャップをなるべく小さくするには、どういう対策をたてておけばよいでしょうか?
また、実生活でギャップを感じてしまったら、それをどう受け止めていけばいいでしょう?
結婚前と結婚後に分けて考えてみました。
■結婚前は……
●「国際結婚」というものに、過度の期待を持ちすぎていないか、冷静に考えてみる。
相手が外国人だと、なぜか“幸せになれる”幻想が大きくて、相手をよく知らないうちに結婚を決めたり、言葉ができず充分なコミュニケーションが取れないのに結婚してしまうケースが多いのです。これがそもそものギャップの始まりかも……。
●相手の性格、国民性、文化、習慣、家族のことをよく知っているか?
相手の家族に会わずに結婚、あるいは母国に一度も行かずに結婚を決めることは、できれば避けたいものです。
●2人の結婚観は一致しているか?
あなたの一方的な理想や期待を、相手の方は気づいていますか? 「こういう結婚生活がおくりたい」という夢があるなら、パートナーとそのことについて語り合う時間をつくることも必要です。育児や金銭プランについても同様。
●将来、住む国についての意見は一致しているか?
将来あるいは老後どの国に住みたいと思っているかについては、“漠然と”でも心の中に思い描いていることが、それぞれあると思います。お互いオープンに自分の希望を話し合い、遠慮せずに不安なども伝えておくことです。
■結婚後は……
●理想はあってもいいのですが、過度に高い理想は考えもの。また、「夫・妻はこうあるべき」とか「結婚生活はこうあらねばならぬ」というような、ガチガチに凝り固まった理想は抱かないほうがいいでしょう。それに固執もしないこと。そうするから、ギャップに苦しむことになるのです。
●国際結婚の場合、もっと柔軟性をもって、現実を広く受け入れていったほうがよいでしょう。自分の受け皿を大きく。そのほうが自分もラクになります。
●時にはグチをこぼすことも大事。同じ境遇のお友達や知り合いにグチってみたら、意外にスッキリするかも。また、他の人の同意を得られると「みんなそうなんだ」という気持ちになり、また頑張れるものです。
自分1人の心の中に不満を溜め込むことだけはしないように。
●<シリアスなケース>のように困った状態になりかかっていたら、なるべく早く家族や信頼できる人に相談してください。よく「親に反対された結婚だから」と意地を張って何も話さない人がいますが、事態が事態ですから、助けを求める勇気も必要です。
●理想と現実のギャップと言っても、楽しめる程度のギャップもあります。予期しないことが起こっても、「これも国際結婚だからかしら!?」くらいの気持ちで、楽しめる心のゆとりを持ちたいものですね。
<関連サイト>
“理想と現実”第2弾 「こんなはずでは…」な国際結婚