国際結婚/国際結婚アーカイブ

結婚の許可(ガイドの場合)(4ページ目)

国際結婚を親に反対され、壮絶なバトルを繰り広げている方たちの話をうかがうと、不謹慎と思われるかもしれませんが、ふと微笑ましい気持ちになったりすることがあります。私にはこんな体験があったから……

執筆者:シャウウェッカー 光代

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両親に理解されるのは無理なこと?

どんなにガンコで、取り付く島がないほど反対していても、対立できる親がいることが、私にはうらやましく思えます。私にはもういないから……。

壮絶なバトルも、つい微笑ましく感じてしまうことがあるのですよ。人間的な感情をむき出しにして正面から向き合える親と子に、お互いの言い分やわがままを出し合える親子に、私は微笑ましさを感じてしまうのです。そういうのって、家族ならではだと思うから。

肉親というのは、時にやっかいなものなのです。特に親は自分と子どもを同一視したがる。親子だからといっても育った時代や環境が違うのですから、性格や考え方が異なるのは当然。つまりは違う人格の者同士、物事への感じ方や価値観の違いがあって当たり前なのに、子どものそれは認めようとしないのです。

それでも一生、親は親、子は子なんですよね。だからどうにか折り合いをつけてやっていくしかない。そのためには、子ども側も(年齢的にはもう大人なのですから)寛容な心をもって接していくことが大切だと思います。それが親の心に響く日がきっと来ますから。

国際結婚をめぐる親子の対立について「親から理解されようとするのは無理」と言う方もいました。そうかもしれません。私たちだって、親の考え方を完全に理解するのはむずかしいですものね。でも、気持ちは理解してもらえなくても、結婚に同意してもらうことはできると思うのです。外国人の伴侶を選んだ子どもの気持ちを理解できなくても、「お前がそれで幸せになるのなら」と同意してくれる親だっているのではないでしょうか。

かたくなに反対され、まったく聞く耳を持ってくれず、子どもの気持ちを傷つけていることにも気づかないで、時に利己的とも思える理由ばかりを繰り返す親に、悲しいほど疲れてしまったとき、こう考えることはできないでしょうか。

親が、生きて、そこにいてくれることがいい、と。生きているからこそ感情をもち、怒りもするし悲しみもするのです。家族だからこそ、それをむき出しにしてしまう。そして、生きているからこそ、向き合い、話し合うことができるのです。

生きていれば人間は変化します。いつかは変わるときがくる。それまでには忍耐も必要かもしれませんが、変化が見えてくるようになれば、その;待ち時間もそうつらいものではなくなってくるはず。そして、親と子がそうやって真剣に向かい合い、話し合った日々は、長い人生のなかで、かけがえのない時間になるのではないでしょうか?
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