国際結婚/国際結婚アーカイブ

帰省/異文化交流と孤独(ガイドの場合)(3ページ目)

国際結婚の帰省は、どちらかにとっては、異文化に飛び込むこと。よほどの事情がない限り、帰省したらパートナーの実家に滞在します。そこでは、ただの旅行では味わえない、その国の本当の暮らしの姿があるはず。自分の母国ではない国に帰省するパートナーの気持ちを想像しましょう。

執筆者:シャウウェッカー 光代

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パートナーを理解するために

以来、その状況に慣れたこともありますが、私も、みんながスイス・ジャーマンで話していても、あまり気にならなくなりました。何を話しているのか知りたい時は、誰かに聞けばいいのです。特に知りたくなければ、そのままでいいし……。

それに、いちいち英訳されなくなったということは、それほど気を遣われなくなったということです。つまり、それだけ私が家族として馴染んできたということでありましょう(と、私は解釈している……)。

同時に、今までがとても恵まれた状態であったことにも気がつきました。母語ではないのに、家族や親戚が全員英語を話せるというのは、むしろ珍しいと言えます。カナダにいる友人カップルでも、義理の両親と会話ができない(ご両親が英語を話せない)という人はたくさんいますから。

おそらく、これを読んでいるみなさんの中にも、同じような体験をされている方がいるでしょう。大切なことは、その体験を、パートナーの状況や心情を理解するために生かすということだと思います。

もしおふたりが日本に住んでいて、パートナーの故郷でそんな孤独を感じたら、日本にいるパートナーは日々そういった状況の中にいるのだと、分かってあげることができるでしょう。

もしおふたりが海外に住んでいて、日本に来たパートナーがそんな孤独を感じたら、あなたがいつもそのようなことに直面しているのだということを、実感として分かってもらえるのではないでしょうか。このように思ってみると、異言語の中の孤独、そうツライものでもないように感じられてきますよね。
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