国際結婚/国際結婚アーカイブ

我が家のキッチン・バトル 生活様式、こんなに違う!?(2ページ目)

違う国で育った2人が一緒に暮らし始めると、ホントによく分かるのが生活様式の違い。我が家でもいろいろありましたが、バトルにまで行きそうになったのが、キッチンでのこんな出来事でした‥‥

執筆者:シャウウェッカー 光代

  • Comment Page Icon
その言葉にハッとした。
食器洗い機……
そうなのだ。彼の実家には、食器洗い機があるのだ。欧米でホームステイをしたことがある方なら経験があると思うが、ディッシュ・ウォッシャー(こちらのはまたデカくて容量が多い)を使う際は、なるべく食器類をいっぱいにして起動させたほうが経済的なので、使ってはディッシュ・ウォッシャーに入れ、また使っては入れていく。そうして、1日か2日に1回起動させて洗うのだ。彼はそんなキッチン環境で、ずーっと育ってきた。

一方、私は普通の日本の家庭で育ったから、もちろんディッシュ・ウォッシャーなんぞはない。使った食器は手で洗う、この方法しかなかった。

さらに一人暮しをすると、その方法も少々変わってくる。私は長いこと、仕事を2つ持っていたので、めちゃくちゃ忙しい生活をしていて、ちょっと油断するとすぐ流しに食器がたまってしまった。だから、まず、なるべく洗い物を出さないようにした。マグカップなどを使いたい時、洗った食器類がまだ洗い物カゴ(という名前だったっかな?)に伏せてあったら(自然乾燥のほうが好きなので)、そこから使う。少し前に使ったカップが置いてあったら、さっと洗ってまた使う。
おかずを盛りつけるお皿の数も、なるべく少なめにするよう心がけていた。

そんな一人暮しを、私は“達人”になるくらいまで続けていたが、彼の一人暮し歴はそれほど長くはなかった。日本とスイスのキッチン環境の違いに加え、個人の経験差がさらにプラスされたわけだ。なるほどなあ、と思った。

年末年始にスイスに行った時、これまたそっと観察していたのだが、やはり出しては使い…だった。これは彼だけでなく、家族みんながそうだったのだが、早くディッシュ・ウォッシャーをいっぱいにして洗わないと、汚れが(ウォッシャーに入れる前にさっと流しているものの)乾いてこびりつき、落ちにくくなってしまうため1日に1回は起動させたほうがいいのだ。だからどんどん使っては入れていく。この習慣が抜けなかったんだなぁと分かった。

彼には、そういった私の発見(?)を説明し、うちにはディッシュ・ウォッシャーがないんだからと協力を求めた。

で、どうなったかというと、さすがに使うコップの数は減ったものの、相変わらずいつも3個はその辺に出ている。
しかし、あんまりガミガミ言うのもいやなので、もうあまり要求しなくなった。私の仕事が忙しくなると、彼が洗い物を片付けてくれることがあり、そうそう言えなくなったというのが本当の理由に近いかも……。
そういえば、夫がこのように手伝ってくれるのも、キッチン事情の違いの一つと言えるかもしれない。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます