この麺線がおいしそう
厨房を覗くと、片隅に本格的な鰹節削り器が置いてあった。枕崎の本枯節を使っているとのこと。これはおつゆも期待ができる。

▲このマシンがあるということは、こまめにキチンとした汁をとっているということの証。
案外見落としがちですが、そばつゆの出来も、そばの味のとても大きな部分をしめています。鰹節削り器を保有しているということは、基本的に毎日出汁を引くことを意味しますので、おいしいおつゆが提供される可能性が高いわけです。

▲やってきました。見事な粗碾きです
正周庵のそばは、基本的には地元産の玄蕎麦を碾いて粉にしています。いつも製粉に試行錯誤しながらよりよき仕上りを求めて日々研鑽しているそうです。

▲おそばのアップす、適度にちりばめられた星が魅力的
店内をめぐる光が、切り整った蕎麦に深みのある陰翳を与え、より美味しそうに見えるではありませんか。

▲さあ、麺を持ち上げてみましょう
うーん、しっかりとつながって、もちっとした食感が、ついつい啜る音を高らかにしてしまいます。ごちそうさまでした。
ところで、どうしてこの店に辿りつくのに迷ってしまったのかというと、正周庵さんは、ほとんど宣伝もしておらず、店の周囲に幟の一本も立てていない。とても奥床しい営業方針でやっておれらる。これでは、地元の人でもなかなか気づかないのではないだろうか。
でも、訪れる側としては、苦労してみつけた末に手繰る旨い蕎麦というご褒美があるため、なんだか宝探しにも似た楽しさがあるのだ。この先ブレイクする要素が多い店なので、旨いそばをゆったり楽しみたいとお考えのそば好きなら、まだそれほど混み合ってはいない今こそ、訪れるチャンスであると思う。
【正周庵】
住所:大分県由布市挾間町鬼崎866-1
電話:097-583-0034
地図:http://map.yahoo.co.jp/pl?lat=33.19202907&lon=131.51202339&sc=3&mode=map&type=scroll
営業:11:00-15:00 水・木曜休
注意:2008年現在、他サイトで表示されている地図が不正確であるケースが散見されます
