旨いそばを啜りたくなって、北に向かった。
東北へのアクセスは、飛行機だと中途半端なので新幹線とレンタカーの組合わせというパターンが多い。今回は、一ノ関の地水庵で蕎麦を啜って、さらに北へと向かうことにした。
▲新幹線で、北へ
一ノ関へは、はやて&こまちを仙台で捨てて、やまびこに乗り換えるのが最速。仙台駅のホームでは、日本一の種類を誇る駅弁が妍を競わせていた。何種類あるのだろう。米と野菜と海の幸に恵まれた宮城県の面目躍如。凄い凄い。
▲駅弁のバトルロイヤル@仙台
新幹線で一ノ関に降り立つと、姿は見えなかったが、跨線橋を渡っているときに、なぜか懐かしいSLのニオイがただよってきた。どうやら当日は、近日中に運転するSLの特別列車の試運転があったらしい。そんなに遠い所に来たわけではないのに、郷愁にも似た旅情を感じてしまった。
▲旅情と郷愁の一ノ関
さて、一ノ関でレンタカーを仕立て、まずは手近なスーパーマーケットに飛び込んで、お目当ての白糸納豆をゲット。これは、ずいぶん前に栗駒登山の時に見つけたお気に入りだが、第十回全国納豆鑑評会で連合会長賞に輝いた納豆なのである。製造元は有限会社小岩九三郎商店。実はワタクシいつも、この銘柄をお取り寄せで楽しんでいるのであった。今回は、直接ゲットできて、ハッピー。
▲醗酵食品の帝王「白糸納豆」
地水庵は、国道四号線を北上し、中尊寺入り口の少し手前を街道から右に入ったところにある。
切り妻の大屋根をもつ小さな農家風の造り。入り口には“二足の草鞋”と染めた暖簾がかかる。あまりそば屋には見えない佇まい。でも、好ましい。
▲東北の農家風の佇まい
店内に入ると、眼前に整理が行き届いた打ち場。低く流れるBill Evansのピアノ。年月を経た真壁と小屋組みアラワシのインテリア。うーーん、何かが、起こりそう。
▲整った打ち場が上がり框の向こうに