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フランス産小麦を使ったバゲットコンクール(3ページ目)

ここ数年、日本のパン職人の技術が著しく向上し、本格的なバゲットがあちこちで食べられるようになってきた中、日本初のバゲットコンクールが開催されました。応募者数330名。最終審査と授賞式をレポートします。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

おいしいバゲットの時代へ

フランス産小麦「ブション」を5割以上ということ以外は、製法もクープの入れ方も自由。色も太さもさまざまなバゲットがありました。以下は準グランプリ、審査員特別賞のバゲット。こちらもみずみずしく半透明な気泡の美しさ、こんがりとおいしそうなクラストの色、こうばしい香りを持つすばらしくおいしいバゲットたちでした。

準グランプリ
森野繁さんのバゲット
審査員特別賞
高江直樹さんのバゲット
審査員特別賞
目黒誠一さんのバゲット
審査員特別賞
鈴木純一郎さんのバゲット

来賓の衆議院議員、藤野真紀子氏は「1960年代、バゲットという言葉を知らず、フランスパンと言って育ちました。こしの強さやほんとうの味も知りませんでした。 それでもなんておいしいものだと思い、フランスのおいしいものは自分の夢でした。 若い人にとっても勉強の場になるこうしたコンクールは素晴らしい機会だと思います。」と述べられました。

「与えられた粉に合ったつくりかたを考え、工程ごとにこまかい調整を繰り返し、発酵種や発酵法を試行錯誤して今日のためにつくりあげ、この場に持ってきた若いブーランジェたちは、もっとスポットライトを浴びていいんじゃないかな。日本中でおいしいバゲットが食べられるような、次の時代につなげるコンクールになればいいと思う。」ビゴの店の藤森二郎氏からはそんなコメントをいただきました。

こんがりと焼けたクラスト、不規則な大小の気泡のあるクラムはおいしさの象徴

日本でのバゲットの歴史は40年余り。ここ数年で驚くほどおいしくなりました。 日本でこういうコンクールができる時代が到来したことを、この日お会いした誰もが祝っていたのが印象的でした。

次のコンクールは未定ですが、次回はもっと応募者があるのでは、とわたしは思っています。 日本中で本格派のバゲットが食べられる時代は、もうすぐそこまで来ているようです。
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