さまざまなベーグル
今、人気のベーグルはチーズ胡椒。分割後、ひとつひとつにクリームチーズを巻き込んでいます。 工藤さんが好きなのはキャラメルチョコ。少し温めてチョコが溶けたところを食べるのだそう。そう、ポム ド テールのベーグルは焼きたてをちぎって頬張るのがおいしい。 キャラメル、シナモン風味の煮りんごなど、菓子職人出身の工藤さんらしいベーグルがいろいろありますが、考案中なのはシュークルナッツ(甘味)とセルナッツ(塩味)。キャラメルナッツをブリオッシュに巻き込んだフランスロワール地方のお菓子からイメージしたそうです。 工藤さんのテーマは「塩梅(あんばい)」。自分なりの味の頃合い、塩味のラインを大切にしているのです。 ベーグルが主役
カフェの人気メニュー、ベーグルプレートはスープと小さな料理と飲物つきで1000円。写真のキッシュの他、自家製のポークテリーヌやパルマンティエ(マッシュポテトと挽肉)など常時3種類ほどあります。これからの季節は野菜のテリーヌ、鯵のエスカベッシュなどが登場予定。 カフェのベーグルはサンドウィッチではなくそのままか、料理といただくスタイル。それは他のベーグル屋にはないユニークな組合わせです。 ベーグルショップ?カジュアルフレンチのカフェ?ポム ド テールは、ひとことでいうと何の店でしょう?返ってきた答えは「ベーグルのためのカフェ」でした。 ここから生まれるさまざまなベーグル、新鮮な組合わせが今後も楽しみです。 地方から訪れる人もある人気店となり、工藤さんは「製造数や電話での応対などひとりで作るということには限界があり、お客さまに迷惑をおかけしていることと思います。」と大変そうですが、こんなふうにも言います。 「いろいろな職場を経験してきた中で、丹誠込めて作った食べ物がたくさん廃棄されていくのを目にし、悲しくて泣いたことがあります。もっとお客さまに応えるため、たくさん作ることができるよう、人や機材を揃えるべきかもしれませんが、作ったものをすべて食べていただけるという今の状況は幸せなことだ、と思いながら作っています。」 自分のベーグルを廃棄という憂き目にあわせない。それは作り手としての責任、ベーグルに注がれる愛情かもしれません。おいしさの秘密がここにもうひとつありました。 ※リニューアル後、カフェは営業されていませんが、ベーグルは販売(テイクアウト)しています(2015年追記) ■ポム ド テール 杉並区西荻窪北4-8-2 電話 03-5382-2611 営業時間12:00~17:00 火・水曜定休 【関連サイト】 ベーグル専門店のサイト ベーグル好きのサイト |
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