パン作りとボクシング東京でさまざまな美味しいパンに出合い、パン屋でのアルバイトで作る面白さや温かい雰囲気を経験し、次の店で今のパンの原点となるドイツパンに出合った奈良さんは、やがて自分で店を始めて、パン作りの難しさや奥深さ、さらなる楽しさを知ったと言います。奈良さんはボクサーでもあるのです。「パンとトレーニングは互いに原動力となりリラックスの場となる関係」とお聞きした時、彼のパンの持つある種の力強さはこの辺からきているのかもしれないと思いました。 麦ばたけの波おとホームページで繰り返し書かれているように、麦ばたけの波おとをはじめ奈良さんのパンは、シンプルにバターやチーズと合わせるのが一番なパンばかりです。
「食べる側にもソウゾウする喜びを感じてもらえるパンを売っていきたい。新しい種類のパンを作って飽きられないようにするのではなく飽きのこないパンを作っていきたい。」と言う奈良さん。 そんなパンを目指すパン屋さんが増えたらほんとうに素敵、と思います。 最後に、思わず頷いてしまうメッセージをいただきました。 「このパンをどうやって食べるか考える。自分でひとつ手を加えてみるだけで食事がグーンと贅沢なものになる。生きる喜びってそんなところにあるのではないかと思う。だから僕はシンプルなパンにこだわります。」 小さいけれど確かな幸せ、本当のパンの、あるいは人生の愉しみは、日常のとても身近なところにあるのだと思います。そんなことを再確認させてくれたパン屋さんです。 ■なまけもののパン屋 栃木県大田原市富士見1-3885-3 TEL : 0287-23-6246 不定休 営業時間はホームページに毎日掲載 |
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