飽きのこない味わいに高い技術が垣間見える |
レストランの持つ力に
イベリコ豚の肩腹肉のローストは肉料理の見本のような一皿。二人前からの注文だが、一人で二人分食べてもいいのだろうか?そう聞きたくなることを抑えつつ、食べ始めると、豚肉ってこれほどに旨かったのか!と感嘆の気持ちが爆発する。ソース自体は非常にシンプルなのだが、それがかえって肉から解き放たれた脂身に溶け込み、食べることを飽きさせないポイントととなっている。焼き加減や塩の振りなど当たり前だが、申し分がない。まるで見本のような牛頬肉の赤ワイン煮込 |
ああ、フランス料理ってやっぱり素晴らしい。
料理全体の傾向は非常にトラディショナル。炭火焼きなんとか風とか、和の素材のなんとかポワレとか創作風フレンチとは無縁の世界。伝統的なレシピに沿って、日本の食材とフランスの食材を組み合わせ、フレンチの伝統をさり気なく、極めて自然に表現する。フランス料理の王道をゆっくりあるく小原シェフ。人を見ればどんな料理を作るかわかる、とまでは言い切れないが、シェフと話をすると感じるものはきっとあるに違いない。
以前から気になっている、パリの街角を描いた絵 |
大切に大切にしたいレストランのひとつである『小原家』。店の入れ替わりも人の入れ替わりも激しいこの時代、永く続けて欲しいと願わずにいられない。
以前にいただいたオマールも記憶に残る料理の一つ |
品川区大崎5-4-18 朝日プラスチックビルB1
03-5436-3255
月曜と第3火曜休
ランチ 11:30~14:00 3000円から
ディナー18:00~21:00 7350円からコース、アラカルトあり
サ10%別
地図
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