新グルメ雑誌coming soon!!

2006年2月20日月曜日午後。これまでの暖かさを吹き飛ばすような冷たい雨が降る。そんな恵みの雨によって地が固まった日旅立ちとなれば感慨もひとしおだ。

この日、食雑誌『料理通信』が満を持して立ち上がった。

新宿
シンプルかつモダンなロゴが印象的だ
新宿はパークハイアット東京。午後2時の開宴を待たずして名だたる料理人、サービスマン、ソムリエ、プロデューサー、経営者、評論家、そしてマスコミが続々と集ってくる。

これは単に新しいグルメ雑誌が出るから、という理由だけではなさそうだ。

編集長の君島佐和子氏はスリムで飄々とした風貌からは似使わぬタフな方だ。初めてお会いしたのは前職である料理王国社を退職された頃だ。自分達の編集方針を貫くために編集スタッフ9名全員で退職し、新しいメディアを立ち上げるということを伺った。

読者の方は想像がつきますか?新しい雑誌を出版し、既得権に固められた流通ルートに乗せるには運転資金を含めて2億円かかるのです。なんのあてもなく、飄々と話す君島さんの姿に私はよほどの変人か、またはとんでもなく凄い方なのか想像を張り巡らす。皆目見当がつかないまま結局はグルメ談義に話は流れていったのがつい先日の話のことだ。兎にも角にも周りのスタッフ8名は1人も欠けることなく、君島氏から離れることはなかったのだ。

さて、料理王国という雑誌があることは読者の皆さんはご存知のはず。10年以上前の創刊第1号は衝撃的だったと聞く。フランスはライヨールにあるミシェル・ブラスの特集をいきなりぶつけてくる企画。当時の編集長、齋藤壽氏の斬新な編集方針はその後、食べること、作ることに興味がある読者と信念を持つ料理人を結びつけ、食メディアのフラッグシップとして認知されるに至った。この日、著名な料理人が数多く集ったのも、彼らが駆け出しの若い頃、『料理王国』によって紹介され、認知度を向上させていったからに他ならない。

前出の齋藤氏、洞爺のウインザーホテルのプロデュースなどを軌道に乗せ、再び自身の原点である料理通信にアドバイザーとして戻ってこられたのも大きなニュースであることは間違いないだろう。

グルメ
表紙の印象は暖かく優しい
プレゼンテーションは見事だった。無駄をそぎ落としたシャープで気持ちのこもったプレゼン。時間をかけて練られた食に対する愛情溢れる言葉を朴訥と話す君島氏だが、このステージに上がるまで道程は茨道であったことは容易に想像がつく。

Eating with Creativity がフードマガジンである料理通信のキャッチフレーズだそうだ。創造的に作り、創造的に食べる。私なりに解釈すると、生産者の気持ちがこもった素材、それに感動を吹き込む料理人、食を愛するすべての人々へのメッセージだと解釈したい。

書店の流通ルートに乗る1号は6月6日の発売予定。現在は定期購読申込者向けにゼロ号を配布中。ところがこのゼロ号の内容が驚きだ。アラン・デュカス密着取材、ピエール・ガニエールの料理、イタリアはピエモンテ紀行とPR段階の試作品としては完璧すぎる内容になっていることは驚きだ。冒頭の編集長の向けたメッセージはフレンチのみならず、食べると言うことすべてに興味をお持ちの方は必読である。

ここで株式会社料理通信社の許可をいただいた上で、当日のプレゼンの一部をそのままご紹介したい。動画でないことが悔やまれるが、君島編集長以下すべてのスタッフの気持ちが伝わるはずだ。

なお、ゼロ号は定期購読申込者にのみ配布されるプレミアムな雑誌である。申込みは料理通信社のブログ、TRIPPA通信からメールにてお申込み下さい。