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東京のフレンチ実力店!伝説のオヤジシェフ4人の復活(2017年)



四谷
開店当初より南仏をイメージした明るい内装

変わらない王道的ビストロ料理

スクレサレを初めて訪れたのはもう7年位前だろうか、その時は某サイトの覆面審査員として食事に出掛けたことを思い出す。時間が経つのは早いもの、当時は深夜まで営業しているレストランは、まだそう多くはなかった時代だ。いつも賑わっていて、ダイナミックな料理の割に手ごろな価格、そして縦横無尽に駆け回るサービスの方の雰囲気などなど記憶に残ることが多いレストランであった。

場所は四谷三丁目と曙橋の中間くらいか、外苑西通沿い(羅生門をはじめ何故か焼肉屋さんが多いエリアだ)の静かな路上沿いに灯りをともす看板が目印。

一番リーズナブルなコース(3675円)はアミューズからコーヒーまでつき、相変わらずお値打ち感が高い。料理によってはやや粗く大味なものもあるが、もちろんそれなりに許せる味わいだ。ソースや塩加減で締めるところは締めていることはわかるだろう。全体的に味わいの「効き」がいいのでぜひワインと合わせたい。銘柄や値段というより、泡か白か赤かといった薀蓄のない大雑把な選択で構わないだろう。とにかく税別3500円の料理が多い、近隣の神楽坂あたりにあるフレンチビストロと比べるともちろん上。

サーモン
軽くスモークされたサーモンは香りも良し
話はちょいとそれるが「神楽坂界隈ののフレンチビストロ」のそのほとんどはパリのビストロっぽいという以外は非常にお大味な料理が多く、メイン料理の途中には何故か食べ疲れてしまう。これは多分仕込みの際に入念な準備を怠っているからだろうと推測できる。大味なフレンチは最初の空腹時はそりゃ美味しく感じるが、やがて飽きてきて満足できない満腹感に襲われることになる。それは本来の満腹感とは違う、フォークが進まない「食べ疲れ」とでも言おうか。

税抜3500円で前菜のほか鴨のローストなどを出すとなると、原価管理に工夫が必要だ。しかし大事なのは時間をかけて工夫して仕込み、安価な素材に料理人の技術をどれだけ吹き込めるかということだろう。どれだけ見えないところで工夫されているかがビストロ料理の生命線と言える。もちろんスクレサレの肉料理はちゃんと中西シェフの「気」が入っているものばかりだ。


鴨
定番の鴨とオレンジソースは極めてクラシック
その日はいつもの背の高いサービスのお兄さんはお休み。その代わり気立てのいい女性スタッフとシェフ自らサービスにあたる。周りはデザートを終えて話し込むカップルを尻目に深夜の食事がスタートした。コースの値段のお手ごろさについ目を奪われてしまいがちだが、実はアラカルトに中西シェフの腕前が隠されているような気もする。深夜なら軽めの前菜とメイン、そしてチーズ、それに合わせるラングドックのお手ごろなワイン。オーダーする方にも工夫が必要かもしれない。

サーモンのローストはほのかな香りが上品で味わいもよかったが、カリカリの皮であればなお良かったか。鴨は極めてクラシックで濃厚なソースが添えられ、これを迎い打つにはカオールあたりのスパイシーなワインで攻めたいところ。豚のローストは食感と噛み応え、味わいのバランスが良く迫力ある一皿だ。

私はその日は日々の疲れからか、グラスワインを1杯飲んだだけで眠気モードに。シェフ自らメイン料理を運んできて下さったが、なんとも元気のない私は料理と格闘することなくデザートへ。あぁ情けない。。。

価格ごとに並べられたワインリストもわかりやすく、そして値ごろ感も申し分なし。ハレの日というより日常的に安心して利用できるスクレサレは今もなお健在であった。

豚
かりっと焼き上げた食感は抜群だ
スクレサレ
新宿区荒木町9-7 ナオビル1F
03-3351-8741
地図
12:00~14:00 月~土のみ
19:00~L.O. 0:30
無休
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