今年3度目となるピエール・ガニェール氏の来日!
エレベーター前に書かれたガニェール氏のサイン。 |
この来日中のガニェール氏のインタビューは、フレンチガイドの嶋さんが、後日記事にする予定。私は一足先に、アーティスティックなランチをご紹介します。
これから始まるガニェール氏の世界を雄弁に語るフェッテ。
その証拠に、アミューズの前に出るフェッテの段階から、吸引力を発揮。ヨーグルトをのせたセロリのフィナンシェや、真っ黒いイカ墨のパン粉の中にさっくりと立てかけられたサフランのメレンゲ、ひよこ豆のパニスや荒めのソルトを底に隠したレモングラス風味のジンジャーサブレ、ターメリック風味のライスコロッケなど、ミクロな5品が並びます。
たくさんの言葉より、一瞬のまなざしが恋愛を成就させることがあるように、食材を分解して色素だけを抽出するサイエンスな手法も用いる料理人の語らいは、指先で軽くつまむそのわずかな空間の中だけでも、豊かな色彩と驚きで、たくさんの期待と楽しみを味わわせてくれるのです。
クリスチャン・ジオン氏が手がける水滴が波紋を広げる店内。
そのコンセプト通り、開店2周年の今、ガニェール氏が創り出すお料理の渦に、引き寄せられるゲストが後を絶ちません。
次ページでは、ガニェールワールドの序章となる5品のアミューズをご紹介します!
【INDEX】
2ページ目:アミューズ
3ページ目:前菜「野菜のコンポジション」
4ページ目:メイン・ジビエ「蝦夷鹿」
5ページ目:デザート「柚子とフランボワーズ」