その駒は生命を宿している

タムスク
砂時計の駒。それはまるで寿命蝋のように、いつか生命は消えてしまう。
『タムスク』というゲームの最大の特徴は、寿命がある駒で戦うということです。

はじめてタムスクをプレイしたとき、この秀逸なアイデアに打ちのめされました。


砂時計を使ったゲームは数多く存在しますが、そのほとんどは、時間制限の判定として使用されるためにあります。


しかし、タムスクでは、残っている砂の量がその駒の寿命を示しています。砂がまだ落ちている途中で逆流させれば、駒は生き続けます。

しかしひとたび砂が落ちきってしまったとき、駒はその生命を失います。

ゲームのほうは変形陣取りです。駒を動かすたびに、まるでその足跡かのように、ボード上にリングをマーキングしていきます。

互いの駒が、もうそれ以上動けなくなったらゲームは終了。残ったリングが少ないプレイヤーが勝ちとなります。

6作品からなる壮大なギプフプロジェクト

タムスク
タムスクは時間軸まで含まれる3次元的ゲームであり、タイムマネージメントが勝敗の鍵となる。

タムスクのデザイナーであるクリス・ブルムは、このタムスクも含まれる6つアブストラクトゲームからなるギプフプロジェクトを立ち上げ、連続してその作品を発表しました。

一般的に、アブストラクトゲームは、デザインもルールもシンプルなので、誰でも創作できそうな錯覚を覚えますが、もちろんそんなことはありません。

『遊びの世界の味覚地図』において松田道弘先生は、創作アブストラクトゲームの難しさをこう説明しています。

考える気にもなれないというほどルールが複雑であってはならず、かといってルールが簡明すぎると、手詰まりを招きやすいという宿命的なジレンマをどう解決するかがキメ手となります。


仮に、この条件を満たしても、もっと重要な問題があります。それはそのゲームが、果たしておもしろいかどうかです。 

クリス・ブルムの凄さは、ギプフプロジェクトのすべての作品が高いレベルでまとまっており、その証左として、ゲーム賞のノミネートや受賞を数々受けています。

短い時間ながら、密度の濃い戦いを堪能する

一般的にアブストラクトゲームというのは、プレイヤーが長考になりがちです。しかしタムスクでそれを行ったら敗戦は必至です。

アブストラクトの知的格闘を堪能できながら、わずか数分で決着するという密度の高さ。さしずめ真剣での立会いにも似て、恐ろしいほどの切れ味と清々しさをもっています。

デザイナーのシャープな思考とセンスを感じられる大人のゲームに仕上がっています。

タムスク

タイトル:タムスク
原題:TAMSK
プレイ人数:2名
プレイ時間:15分位
公式サイト:GIPF project



双六屋的『タムスク』のDBB

タムスクに合わせると盛り上る(かもしれない)周辺環境。

DRINK:ウイダーinゼリー
BGV:『デューン/砂の惑星』
BGM:『時間よ止まれ』(矢沢永吉)

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