秘密3 子供でも分かるルールで大人でもたのしめる!
このオバケのコマは、手前にある子供コマに被せることできる。これがゲームのキモ! |
『オバケの階段』はすごろくです。サイコロを振り、自分が担当する子供コマを移動させ、階段の最下層から頂上部へ最初にたどり着いたプレイヤーが勝利するのですが・・・
が、SDJ受賞作が、単なるすごろくのはずがありません。ゲームを盛り上げる一ヒネリがあります。それは・・・
あれっ! どれがオレのオバケだっけ?
やべ! 子供相手に手加減するつもりが、本気で自分のコマがわからなくなった!? |
ここがポイント! オバケのコマの内部は空洞でになっており、子供コマとは磁石によって吸い付き合い一体化します。
ゲーム中盤には全員がオバケになってしまっていることでしょう。この後さらにオバケマークを振ってしまったら・・・ ボード上のオバケとオバケを入れ替えるのです! もちろんゲームの途中でオバケの中身を確かめることは禁じられています。
つまり誰がどのオバケを担当していたかをちゃんと憶えておかないと、自分がゴールにたどり着いた(と思って)オバケの中身を確かめてみたら別のプレイヤーのコマだったなどということがあります。(この場合、勝利は別のプレイヤーのものになります)お子様が遊ぶのであれば、たのしみながら記憶力を養えることでしょう。
えっちらおっちら、階段を登っていくオバケたちのユーモラスな姿と、ゴールのオバケの中身が明かされる瞬間にプレイヤーたちにもたらされる悲喜交々のドラマ。これらがこのゲームの最大の魅力です。
秘密4 ゲームの世界を広げる仕組み
基本のボードの横に、拡張版のボードを継ぎ足したところ。ビンに封じ込められてしまったオバケは動くことがでいない! |
『オバケの階段』にも拡張版があります。これには階段の段数を増やすためのボードと、追加のオバケが2匹と(基本セットでは4人ゲームだが、拡張版があれば6人まで遊ぶことができる。)オバケの動きを封じ込めてしまう緑のビンが入っています。
実はビンはプラスチック製なのですが、エコ重視という原則を守りつつも、ゲームたのしくグレードアップするのであればこれくらいの逸脱はギリギリセーフなのでしょう。
『オバケの階段』は、見た目、ルール、ギミック(仕掛け)が見事に融合している非常に優秀なゲームです。一度遊んでもらえれば、これが子供ゲーム部門で受賞された理由がすぐに合点いくことでしょう。
本日のボードゲームに込められたドイツ魂な関連・参考サイト
職人魂溢れるドイツ版おはじきゲーム! ドイツが作ればおはじきにここまでこだわる子供を天才建築家にするゲーム 天空にとどきそうなグレートな積み木ゲーム
赤いマークは極上のエンターテイメントの印 ドイツ年間ゲーム大賞に関する記事