開くたびに面白いことがおこる魔法の箱ゲーム売り場などに設置されているDSステーションなどがあれば、ゲームを選んでいる間に、勝手にデータが送られてくる、なんて感じになるのかもしれません。通信機能のポイントについて2つお話しました。ゲームソフトの起動状況に関わらずすれ違い通信が起きるということ、それから、スリープ状態で勝手に無線LANアクセスポイントに接続するということ。この2つはつまり、電源さえ入れておけば、3DSは常に接続できる相手を探し、自動で新しいコンテンツをダウンロードしようとする、ということです。もう1歩進めて考えるなら、3DSをスリープ状態で持ち歩くということは、パカッと開くたびに、何か新しいデータがそこにあって、面白いことが起こるかもしれない、そういうことを意味します。コンシューマーゲーム機に対するオンラインサービスの大きな問題点は、アクセシビリティにあります。ゲーム機を起動して、アクセスポイントに接続、コンテンツを選んで、ダウンロード開始、終わるまで待つ、という流れは、たくさんの人に気軽に何回も使って貰うためのものとしては、気の遠くなるほど長いステップです。ゲームが大好きなコアユーザーならともかく、多くの人はそれほどゲームになんて執着せず、すぐに面倒になってやめてしまいます。しかし、3DSは街にある無線LANアクセスポイントや、普及した他の3DSを利用することで、その点を回避し、いつの間にかデータが送られてくる、気がついたら面白いことが起こる、そんな状態を実現させようとしているのかもしれません。なんで任天堂がニンテンドーゾーンに力を入れているのかニンテンドーゾーンは、マクドナルドの他、東海道新幹線や、東映太秦映画村、セブンイレブンなどでも展開されています。さて、ここでもう1つ、この通信機能に関わりのあるお話をしたいと思います。それは、ニンテンドーゾーンです。ニンテンドーゾーンは任天堂が他業種と協力して行っているDSを使った情報配信サービスです。有名なのはマクドナルドが提供しているマックでDSでしょう。WiFiコネクションに接続して体験版をダウンロードしたり、通信対戦を行ったり、あるいはお店のオリジナルコンテンツを閲覧することもできるこのニンテンドーゾーン、3DSの通信機能にピッタリだとは思いませんか?マックでDSを例にとるなら、マクドナルドでは2010年7月15日からポケットモンスターフェスティバル 第2弾というキャンペーンを開催して、ファミリーを中心に大変な賑わいを見せています。もしこれが、3DSだったらどうでしょう?お店に来たユーザーのDSには、ポケットモンスターだけではなく、他のゲームコンテンツもダウンロードされるかもしれません、もちろん、自動でです。すれ違い通信だってきっとバンバン発生します。同時に複数のソフトですれ違い通信ができるとなれば、ポケットモンスターシリーズにひっぱられる形で、他のソフトのすれ違い通信もどんどん起きていくんじゃないでしょうか。オンラインに接続したとかどうとか意識する必要もなく、とにかくマクドナルドにいくといつの間にか3DSが楽しいデータでいっぱいになって、子供達はホクホク顔で帰れる、そんな光景が目に浮かびます。もともとDSの通信機能にとっては、ユーザーが集まったり、無線LANに接続することができる、マックでDSのような場が、とても重要でした。そして3DSは、みんなの遊び場でみんなが繋がる、そういう通信機能をさらに強化していると言えます。前のページへ123次のページへ