テレビをゲームで占領するということ
なかなかゲームで40時間も、50時間もリビングを占領できない、という人もきっといるはず。 |
しかも、ゲームの場合は、テレビ番組や映画と違って、普段からゲームをしない人にとってはワケが分からないものであったりします。同じシーンが何度も繰り替えされたり、必殺技をひたすら叫んでいたりするかもしれません。そういうもので、長時間リビングとテレビを占領するというのは、なかなか理解を得られない場合もあるでしょう。明確に駄目だと言われなくても、ユーザー自身が、はばかる、ということはあるはずです。
全くそれが問題のないユーザーもいます。1人暮らしの人や、自分の部屋にテレビがある人、家族がいない時間にプレイする時間を確保できる人。しかし、そういう人だけを想定していると、ユーザーの幅はどうしても広がりません。
テレビの前にいかなくてもゲームはできる
ドラクエ9のすれ違い通信をすると、50時間どころか、もっと長い時間遊んでいる人もたくさんいますね。 |
ところが、現在では携帯ゲームハードの市場が拡大しています。幅広い年齢層のユーザーを獲得したニンテンドーDS(以下DS)と、携帯ハードでありながら高いスペックを実現したPSPの隆盛は、据え置きハードにとって脅威です。
据え置きハードで、RPGという分野を確立してきたドラゴンクエストシリーズの本編最新作であるドラゴンクエスト9 星空の守り人(以下ドラクエ9)がDSで発売されたことが象徴的ですが、据え置きハードの市場を携帯ハードが完全に食っている状態です。携帯機でたっぷりとドラクエ9を遊んだユーザーの中で、据え置きハードでも腰をすえてRPGを遊ぼうと思う人が、いまどれ程いるでしょうか。
かつては携帯ゲームハードでゲームを売るには携帯ハードでやる理由をしっかりと考えなければいけませんでした。しかし、今はそれが逆です。据え置きハードが売れる為には、わざわざテレビでゲームを遊ぶ理由が必要になってしまいました。