40万本の在庫と、偏った売れ方リモコンとヌンチャクでもなかなか快適にプレイできるのですが、あまりユーザーに知られていないのかもしれません。是非、ここら辺の情報はお店でアピールして欲しいものです。たった2日で約60万本も売れる人気ゲームなのに、何故10日あまりで半額以下の価格の投売りが起こったのか。その原因は出荷数にあります。モンハン3は確かに好調なスタートを切りました。しかし、初回出荷、つまり販売元のカプコンが問屋やお店の人達に売った本数は、それを遥かに上回る数字でした。その数なんと100万本。つまり、約60万本売れましたが、約40万本余っているとも言えちゃうわけです。しかも、その売れた60万本にも偏りがありました。モンハン3は、ソフト単体の他にいくつかの同梱パッケージ商品があり、多くのユーザーが、モンハン3がやりやすい新型コントローラーが同梱されたクラシックコントローラーPRO パック版を購入しました。出荷が多いソフトほど、この偏りは大きく響きます。絶対数が違いますからね。大量に仕入れる大手量販店であればなおさらのことでしょう。結果として、通常版が余り即安売りの決断をしたと考えられます。ちなみに、この大手家電量販店では、クラシックコントローラーPRO パック版の方は、値引きはあるものの半額以下の投売り、というようなことはおこっていません。大量在庫も嫌だし、値崩れだって困る恐ろしいのは、ワゴン行きです。最後はワゴンで二束三文になってしまうなら、いまのうちに半額で! という考え方も分からなくはありません。この安売りの判断が正しかったのか、そうでなかったのかは難しいところです。そもそも、今後も続けて売れていけば何の問題もないわけで、勇み足で大損をしてしまったことになります。しかし一方で、多くのお店が価格の下落に危機感を持ち、次々に値段を下げていく、なんてことが起こればあっという間に値崩れが起こることも考えられます。新作ゲームの販売はお店の利幅が極めて低いので、いくらたくさんのゲームが売れても、大量在庫が残ったり、大幅な値下げをすると、その利益が吹き飛んでしまいます。それどころか、大きな損失を負ってさえしまうかもしれません。ここのところのお店の判断というのは本当に難しいのです。では、両方のリスクを回避する方法があるとすればどうしたらよいのか。答えはシンプルで、お客さんにゲームの魅力を伝えて1本でも多く売る、これしかありません。これこそゲームを売るお店の本来の仕事であるべきことですが、値下げで投売りすることに比べれば遥かに困難な作業でもあります。モノを売るというのは一筋縄ではいきません。つまり、ゲームを売るお店にとっては発売初週の60万本よりも、ここから先の40万本こそが正念場、実力が試されるわけです。そしてこの40万本はお店にとってだけでなく、据え置きハードにおけるモンハンシリーズにとっても、正念場であるかもしれません。前のページへ123次のページへ