億千万の勇気を貰った子供たちが、これからのゲームを変える
スマッシュブラザーズXのオンラインのテーマは共有。ユーザーが自らステージなどを作り、それをみんなで共有できる仕組みなどがあります |
しかし、一方で問題もあります。ゲームの画面、音楽などには全て著作権が発生します。ニコニコ動画を運営するニワンゴは、2007年10月から、日本音楽著作権協会(JASRAC)と、運営サイトで使われる音楽の利用料に関する契約についての協議に入っています。著作権に関する問題はニコニコ動画だけでなく、多くの動画サイトが抱える共通の問題です。
ゲームの動画に限った場合、勝手に動画が使われて、著作者の利益が失われていると考えるか、ユーザーが盛り上がることは、業界が盛り上がることだと考えるかで大きく異なるでしょう。私の考えでは、ケースバイケースであり、簡単にいかない問題ではあるものの、ゲームのような本質がプレイ体験にあるものであれば、基本的にはコストをかけてユーザーの盛り上がりに水をさすよりは、黙認、場合によっては積極的に応援していく方が建設的ではないかと思っています。
ユーザーコミュニティをどうやって作っていくか。ゲーム体験をどうやって共有してもらうかということは、オンラインが発達して様々なコミュニケーションの形を実現できるこれからの時代のゲームのキーワードにもなって行くはずです。Xbox360のHalo3や、Wiiで発売される大乱闘スマッシュブラザーズXなどは、ゲーム体験をオンラインを通じてユーザーに共有してもらう為に、工夫を重ねています。
ニコニコ動画は現時点におけるその1番の成功例と言えるのではないでしょうか。こういったユーザーコミュニティが大きく形成されていけば、ゲーム業界はユーザーと一体になって更なる文化を産み出し、発展を遂げることができるかもしれません。
前項でご紹介した、思い出は億千万のサビに、「君がくれた勇気は億千万」という歌詞があります。「君」が具体的に誰を示すのかは歌詞中には出てきません。それは、曲の元になっているロックマンのような、ゲーム達のことを指すような気もします。実はガイドはこの曲を聴いて、子供の頃、本当にたくさんの勇気をくれた数々のゲームを思い出して、涙がこぼれてしまいました。ゲームが子供達に与えた億千万の勇気は、時間を経て、今度はゲームに力を与えてくれるのかもしれません。
【関連記事】
オンラインの醍醐味は皆で食事をする楽しさ(AllAboutゲーム業界ニュース)
オンラインはゲームビジネスを変えるか(AllAboutゲーム業界ニュース)