年末に向け、大量ソフト投入で反撃にでる360
年末商戦は、次世代ハード3機種がぶつかりあい、勝負を決する、文字通り決戦の場となることでしょう。 |
2007年の年末商戦は、任天堂のWii、ソニー・コンピュータエンタテインメントのPLAYSTATION3、(以下PS3)、MSのXbox360による次世代ゲーム機戦争の決戦の時期となります。販売台数において圧倒的優位に立つWiiに一矢報いるべく、あるいはPS3との2位決定戦を勝ち抜くために、MSは大量のタイトルを秋から年末に集中させました。
しかし、いくら魅力的なタイトルラインナップを強力に揃えても、Xbox360の前には大きな壁が立ちはだかっています。このままでは、まるで自販機に並ばない缶ジュースのような状態が待っているでしょう。
1番ソフトがあるのは360、ソフトがたくさんあるように見えるのはWii
ワゴンに大量の安いソフトが入って売れラテいる様子、見たことありませんか? 売れなかったソフトはこうやって処分するしかないので、小売店も慎重になるのです。 |
Xbox360はWiiやPS3よりも1年先行して発売されましたが、その販売台数はPS3の半分以下、Wiiの約5分の1という状況です。ソフトにおいても、10万本をこえたのはブルードラゴンとデッドオアアライブ4の2本だけ、他は期待の大作でも数万本、というのが現状です。
お店は仕入れたソフトが売れ残ると、時には赤字を覚悟して値段を下げて売るしかなくなりますので、あまり売れない商品はできるだけ仕入れを絞ります。1年先行して発売したにも関わらず、この2年間で負の実績を作ってしまったXbox360は、どのタイトルも既に仕入れを絞られ、売り場面積も非常に小さくしかとってもらえていません。
実際にタイトルラインナップを数えれば、3つの次世代ハードのなかで、1番数が充実しているのはXbox360です。しかし、お店に足を運んだ人は、店のど真ん中に大きく場所をとっているWiiと、端っこに小さく売り場が設けられているXbox360を比べ、Wiiの方がはるかに充実していると錯覚するでしょう。
この、販路が小さいということがどれほど大変なことであるか、もうちょっと考えてみましょう。次は、お客さんは商品を自分では選んでいない、というお話です。