非ゲーム層を味方につけたDSが空前のヒット
おいでよ! どうぶつの森は、DSにあわせてタッチペンだけで操作することができるよう作られていました |
先手を打てたのはDSです。2006年4月21日、後に世界的大ヒットとなるnintendogsの発売がきっかけでした。その1ヶ月後には、あの、脳を鍛える大人のDSトレーニング(以下脳トレ)が発売。両者はタッチパネルや、マイクデバイスと言った新しいインターフェースを使って、じわじわと、新しい層を取り込んでいきます。今まで、ゲームをしなかった層です。今度はまた、PSPがじわじわと引き離される展開になっていきました。
そしてむかえた、2005年12月第3週。12月19日からはじまる、クリスマスがある週ですね。DSの売り上げが跳ね上がります。その数なんと1週間で約60万台。これはいきなり各店舗の店頭在庫が空になる数字です。DS発売週以上の売り上げですし、同じ週のPSPが約16万台ですから、どれだけとんでもない数字かがお分かりいただけると思います。
nintendogsや脳トレが少しずつ広げていた、いままでゲームをしなかった層をターゲットとしたマーケット。そこで迎えた年末商戦に、やはりゲームをしたこと無い人でも遊べる、おいでよ! どうぶつの森がピッタリマッチした形になって大ヒットを生みました。この後、DSは完全に独走状態に入ります。
DSLite、Newスーパーマリオブラザーズ発売で独壇場へ
横スクロールのスーパーマリオシリーズを、シンプルで簡単な操作にし、DSで復活させました |
さらに、年が明けると、軽くなって液晶も明るくなった新型DSであるDSLiteがリリース、さらには「誰にでもできる、新しいマリオ」とキャッチコピーをつけた、ゲーマーから、新規層まで幅広くターゲットにしたNewスーパーマリオブラザーズが発売され、DSは出荷すればしただけ売れて常に完売状態という、前代未聞の状態が続くようになります。
DSがまともに店頭に並ぶのはそれから1年以上もたった、つい最近のことです。Playstation2(以下PS2)の2倍という、テレビゲーム史上かつてない、とんでもないペースで売れていくのです。
さて、一方すっかり影が薄くなってしまったPSPですが、いったいどうなっているのでしょうか?