携帯電話と携帯ゲーム機がシェアを取り合う時代になる?
モバゲータウンは、400万人を突破した今も、順調に成長を続けています。IT業界では珍しく、テレビCMも開始して更なる拡大を図っています。現在、モバゲータウンのユーザーは10代が中心となっていますが、これが20代、あるいはもっと上の世代まで広がって来た時には、非常に大きな勢力になることも十分に考えられます。今までのゲーム業界には全くないビジネスモデルで広がっていくモバゲータウンは、既存のゲームハードにとっては脅威と言えるかもしれません。
しかし、今現在に限って言えば、まだまだ携帯ゲーム機と携帯電話のゲームは競合するとは言い難いでしょう。それは、ゲームという切り口は同じでも提供する価値が違うからです。携帯ゲーム機に求められるのは今までに無い新しい遊びであり、モバゲータウンが提供している価値は、ゲームを媒介にしたコミュニティだからです。
脳を鍛える大人のDSトレーニングや、おいでよ!どうぶつの森、あるいはポケモンシリーズを遊びたいと言う人は、携帯電話でゲームをやっていても購入するでしょう。逆に、DSを買ったからモバゲータウンは必要なくなるかといえば、やはりそこで親しくなった友達とは別れ難いでしょう。DSとモバゲータウンが、2006年において共に大きくユーザーを増やしていることからも、市場を食い合っている様子はまだ見られません。ただし、それはあくまで今の時点でのお話です。ゲームをキーコンテンツにしている以上、今後どうなっていくかはまだまだ分かりません。
携帯電話ゲームの新しい時代 DoCoMo2.0
実際にパンチの動きをしたり、体をゆすってよける動作をするボクシングゲーム。なんだかWiiスポーツみたいですね。 |
今まで携帯電話でゲームをする時は、携帯電話のボタンを押すことによって、操作していました。しかし、これから発売される904iシリーズは、携帯電話自体を傾けたり、左右に振ったり、あるいは携帯電話のカメラの前で自分が体を動かしたり、手をかざしたりすることで、直感的に操作ができるようになるというのです。
左右に振ったり、体を動かしたりすることで直感的に……どこかで聞いたことがありますね。そうです、これは任天堂のDSやWiiに非常に近いコンセプトであると言えるでしょう。こちらは、DSやWiiでやるようなゲームが、携帯電話でもできるよ、という、より競合するコンセプトを打ち出していることになります。
ゲーム業界がそうであるように、携帯電話の業界も日々進化を続けています。携帯電話のゲームが独自のビジネスモデルに加えて、携帯電話というハードを生かした独自の遊びを提案できた時、ゲーム業界の構図は大きく変わるのかもしれません。
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