初動率は顧客層が左右する

DSをするお母さんの図
今までゲームなんて興味の無かった人でも、DSは巻き込んでいきました。普段ゲームをしない人は発売日を調べるなんて、なかなかしませんよね
初動率を左右する要素には色々ありますが、そのひとつに購買層があります。先ほどのFF12と脳トレの例でちょっと説明してみましょう。

まず、FF12ですが、そもそもファイナルファンタジーというシリーズが初めて発売されたのが1987年12月18日で、FF12が発売されるまで19年間も続いている人気シリーズです。発売されるたびに200万、300万と売れるタイトルです。おそらく日本のゲームの中ではもっとも認知の高いタイトルのひとつでしょう。人気が高く、長く続き、認知度もあるタイトルは、今までそのゲームを遊んだことがある人が主要な顧客層になります。いつ発売されるのかと心待ちにされて、インターネットや雑誌などで発売日がチェックされて、発売日にたくさんの人がお店に訪れるわけです。ですから、初動率が高くなるんですね。

一方脳トレです。ニンテンドーDSで初めて発売されたゲームですから今までシリーズを遊んだファンというのは存在しません。脳トレが爆発的に売れるまで、こういった脳を鍛えるゲームだとか、英会話を学ぶゲームだとかいった風なツール系のゲームソフトは1万本売れればヒットという世界でしたから、注目されてもいなかったでしょう。そもそもテレビCMすら、発売日まで一切されていませんでした。これは脳トレがゲームを普段やっていない人をターゲットにしていた為です。普段からそれほどゲームに興味があるわけではない人達を対象にした場合、CMが流れて気になってお店に行った時に商品がなければ、そこで即、機会損失が生まれると任天堂が考えたんですね。このような、あまり普段からゲームをやらない層というのは自分から積極的に情報を調べて買うということはせず、たまたま情報が入った時に購買意欲に繋がるので、初動率は低くなるわけです。

顧客層と初動率の関係を踏まえると、今度は例えば定番シリーズの最新作の初動率が低かった時に、今までやらなかった層を獲得したんじゃないかと予想することができるかもしません。あるいは脳トレの続編であるもっと脳を鍛える大人のDSトレーニングが発売され、初動率が10%を超えていた時に、脳トレのヒットで認知が高くなって今までゲームをあまりしなかった人たちをファンにしつつあるかもしれない、というようなことを考えることもできますね。

この初動率、実はゲームソフトの値段にも大きく関わったりしているんです。