どうせならホームシアターを楽しみたいというユーザーも多いのでは?
今回は「安価」に導入できるホームシアターを考えてみたい。
PS3・BDによりホームシアターはどう変わったか
7年前の我が家のホームシアター。時代を感じる。 |
■関連ガイド記事:PS2でホームシアター!
その頃からは時代がかわり、ホームシアターを取り巻く状況が一変してしまった。PS2時代のDVDで楽しむホームシアターから、PS3、Blu-rayDisc(以後BD)で楽しむホームシアターへと進化し、必要となる機材なども世代交代している。
PS2・DVD ドルビープロロジックII、ドルビーデジタル、dtsなど
PS3・BD 5.1ch~7.1chリニアPCM、ドルビーTrueHD、dtsHDなど
ものすごくざっくり言えば、ホームシアターで実現する5.1ch、7.1chというのはスピーカーの数である。前方の左右、台詞などをメインに出力するセンター、後方の左右。これがいわゆる5chで、7chになるとさらに後方に2つのスピーカーが追加される。
5.1chの「.1」の部分はスーパーウーファーで、重低音を担当する。他の独立したチャンネルとは違い、各スピーカーの低音部分のみを補佐するので「.1」扱いとなる。
PS2タイトルでよく使われていたドルビープロロジックIIは、擬似サラウンド技術ではあったが、ゲームが対応していれば5.1ch出力が可能だった。音質や音の分離はあまり良くないが、ゲームとしては充分臨場感が得られるものだった。
DVDではドルビーデジタル、dtsと映画館でも使用されるサラウンド技術が活用された。オーディオ的に見れば各チャンネルの音はそれぞれあまり良くはないものの、音に包囲される臨場感はそのデメリットを補って余りある。
対してPS3のタイトルでは多くのタイトルでドルビーデジタル5.1chと5.1chPCMに対応している。
PCMはいわばCDクオリティーの音で、ドルビーデジタルはMP3などの圧縮音源のクオリティー。だからPCMのほうが確実に音がいい。従来のアンプであればPCMはステレオにしか対応せず、CDクオリティーの2ch(あるいは2.1ch)を取るか5.1chの臨場感を取るかの二者択一だった。
しかしHDMIでPCMの5ch、7ch伝送に対応したことにより、CDを超えるクオリティーと臨場感が両立可能になったのだ。
BDで使われるドルビーTrueHDやdtsHDなども技術的にはCD以上の音をサラウンドで鳴らすものだと思っていい。
従来のアンプでは光デジタルが限度だった音声の伝送が、HDMIにより伝送の容量がぐっと上がったわけである。
というわけで、もしPS3でホームシアターを満喫するなら、ぜひHDMI対応のものを狙いたい。