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もはや国産RPGは過去のものなのか?(3ページ目)

国内RPGシリーズの新作が伸び悩んでいる。もはや古典的なコマンドRPGはユーザーが望んでいないのだろうか?そんな中、実はPS系ハードのみ好調な売り上げを維持している。

山道 健介

執筆者:山道 健介

プレイステーションガイド

コマンドRPG=誰でも楽しめるRPG

『FFXIII』はどうなる?
日本でRPGが独自の発展を遂げた理由の一つに、人を選ばず遊べる懐の広さも挙げられる。
器用さに自信がなくても、手間と戦略で誰もが最後まで遊べるという点が、広いユーザー層に受け入れられたと言えるのではないだろうか。

これに対し、最近のRPGは確実に難易度が上がってきている。
ゲーム性を追及すると止むを得ず難しくなるとも言えるし、マンネリを避け、RPGの発展したスタイルを探求すれば自然と高い難易度のゲームになってしまう。

個人的には発展的RPGも大いに期待したいが、現状の国内ユーザー多数の希望としては「従来の方程式に則った、オーソドックスなRPG」なのではないだろうか。
海外市場での販売も視野に入れた作品が多い昨今、純粋なコマンド型RPGは減る一方。Wiiの独特のコントローラーを活用しなきゃ、PS3のグラフィック性能を活用しなきゃ、と言った背伸びより、地に足の付いたゲーム作りが求められているのではないだろうか。

PS3発売当初にこんな記事を書いた。

■関連ガイド記事:欧米主体のPS3戦略は敗れる!?

この思いは今も変わっていない。
世界的に普及しているXbox360向けに海外を意識したタイトルを開発するメーカーもあるが、まずはしっかりと国内でのビジネスを固めるべきではないだろうか?

海外を意識した『インフィニットアンディスカバリー』『ラストレムナント』は海外販売数を足しても40万~50万本。これなら国内向けに40万本クラスの大作を目指したほうが健全だというのが、筆者の考えだ。

攻守逆転か、円高テコに世界に打って出る日本ゲーム大手

海外向け展開もコストがかからないわけではない。海外数千万ユーザーの幻想を抱くのは仕方がないことかもしれないが、むしろ国内が未だ海外デベロッパーの手が届ききっていない桃源郷という考え方もできる。

また、「PS3だから超絶グラフィックのゲームで当然だ」というユーザーの認識が横行してしまうのも必ずしも良い傾向ではない。いっそのこと「このゲームはPS2.5くらいの認識で製作しました」というソフトがもっと現れてもよいのではないだろうか。
PS2よりもメモリや処理速度の面で有利なPS3であれば、背伸びをしなければむしろ負担を減らして新規タイトルの製作が可能ではないかと思うのだ。

海外市場に目を向けた大作主義も大事な戦略かもしれないが、コストを抑え、国内でいいビジネスが出来るという方向性も見失わないで欲しいものだ。ことRPGにおいて、お金と時間をかけ、最新技術を投入すれば良作RPGが出来るという考え方は賛同しかねる。

とはいえ気になるのは昨月公開された『ファイナルファンタジーXIII』の最新トレーラー。
2009年中の発売が公表されている同作のトレーラーでは、スピーディーながらコマンド型の戦闘シーンとなっている模様。キャラクターも写実的でありながら嫌悪感を抱かない絶妙なチューニングになっている。
『ファイナルファンタジーXIII』が国産RPGの意地を見せてくれるか、それも今からとても楽しみだ。

メールマガジンでは、タイトルごとのプラットフォーム選びも売り上げに大きく左右するということを考察してみよう。
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