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もはや国産RPGは過去のものなのか?

国内RPGシリーズの新作が伸び悩んでいる。もはや古典的なコマンドRPGはユーザーが望んでいないのだろうか?そんな中、実はPS系ハードのみ好調な売り上げを維持している。

山道 健介

執筆者:山道 健介

プレイステーションガイド

最近国産RPGの元気がない。
勢いがあるのは一部のタイトルのみで、中堅シリーズの最新作であってもなかなか売れないのである。いわんや新規タイトルをや、である。

DSにて『ドラゴンクエスト9』の発売日が7月に伸びた余波で、PS3では『ファイナルファンタジーXIII』も年内発売が危ぶまれる状況。一方、中堅シリーズやWii・DSでの新規RPGタイトル、Xbox360で発売されたRPG大作群も物足りない販売実績となっている。
PSP『テイルズ オブ ザ ワールド レディアントマイソロジー2』、PS2『ペルソナ4』やPS3『白騎士物語』などは好調と言える本数を記録しているが、不振に終わったタイトル郡のできばえが突出して悪かったとも思えない。

一方、海外ではRPGそのものが一段階進化したものとなっていて、『オブリビオン』『フォールアウト3』など、国内では考えられないような大ヒットを飛ばしている作品もある。
国産RPGの時代は終わってしまったのだろうか。

コマンドRPGはもう古い?

PSPやPS2、PS3は「RPGが売れるハード」と言えるかも知れない。
かつてはRPGの基本形だった、「たたかう」「まほう」などのコマンドを選択して戦闘する、いわゆるコマンドバトル。現在でもその名残は様々な作品で散見されるが、海外ではほぼ絶滅と言ってよい状況にある。
ほぼすべてのRPG、シミュレーションがリアルタイムのものに置き換わっているのである。

シミュレーションはもう10年以上前からリアルタイムストラテジーと呼ばれるジャンルが台頭し、戦局を見極めながら手際よく指示を出していくゲーム性が高く評価され、思考型シミュレーションを駆逐してしまった。
RPGにおいても同様で、MOやMMOといったオンラインRPGが流行してからは、オールドスタイルなRPGはあまり流行していない。また、かなり早い段階からリアルタイム性の導入が進み、今では一人称視点シューティングゲームの要素を導入したRPGなどが発売され人気を博している。

だが、これらが日本で受け入れられているとは言いがたい。

大きくその理由としては、日本とはRPGのとらえ方が違うと言うことがあるのではないだろうか。

もともと『ドラゴンクエスト』『ファイナルファンタジー』の2大RPGが人気を博す前までは、国内ではRPGというジャンルはほとんど浸透していなかった。
その後、それらのフォロワーが星の数ほど生まれることになるのだが、日本に置いてはもはや『ドラゴンクエスト』『ファイナルファンタジー』こそがRPGと認識されているのかも知れない。

現在実施しているアンケートでも、現段階では古典的なコマンドRPGが本数もの支持を得ているという状況だ。

古典的コマンドRPGと流行のアクション要素の強いRPG。どっちが好き?
ドラクエ、FFなどの古典的なコマンドRPG 51%
白騎士物語やFFXI、グランディアなどの半アクション 11%
オブリビオンや聖剣伝説、テイルズシリーズなどのアクションRPG 27%
P3、女神転生などの個性的なコマンドRPG 11%

海外では進化的RPG、国内では古典的RPGが注目されていると言えそうだ。
『ドラゴンクエスト9』が当初アクションRPGと公表されていたのにも関わらず、最終的にはコマンドRPGと路線変更を行ったのも、ユーザーの声によるものと予想される。

さて、次世代ハードではまだ少ないRPGだが、次世代ハードとRPGの相性は悪いのだろうか?
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