プレイステーション/プレイステーション関連情報

あなたの後ろから迫る物音は?『忌火起草』(2ページ目)

迫力の映像と音声で、サウンドノベルはここまで怖くなる!PS3注目作『忌火起草』をご紹介!

山道 健介

執筆者:山道 健介

プレイステーションガイド

体験版はやらないほうがイイ?

 
これが今噂のビジョン。
主人公は、ビジョンと呼ばれるドラッグを巡る恐ろしい騒動に巻き込まれていく。
サウンドノベルという作品の性質上ストーリーの詳細を述べることは避けるが、本作はドラッグによる幻覚症状を取り入れた、古典的なホラーがベースに敷かれている。

ここでひとつ注意しておきたいことがある。

本作には体験版とトレーラーが用意されている。購入前にどういう内容なのかを確認するにはうってつけなのだが、しかしこの両方が本編の実に「イイ」部分で構成されている。
映画の予告編で見所が大放出されてゲンナリすることがあるが、あれに近い気持ちを味わうことになるかもしれない。
もちろん体験版の他にも見所はたくさんあるが、新鮮な気持ちでプレイしたい人はそのまま購入に踏み切ったほうがいいと思う。

今回は演出が凄い!

 
主人公を取り巻く世界が少しずつ壊れていく様が恐ろしい。
さて、『忌火起草』はゲーム開始のムービーから邦画ホラーのような雰囲気を味あわせてくれる。
映像はもちろんハイビジョンだが、精細な高画質を前面に押し出すよりは、独特のノイジーな空気感が感じられる画作りとなっている。
特筆すべきは音声。5.1chに対応したアンプならば、「ここぞ」というところで期待通りの迫力を味わうことが出来るだろう。

ゲームは基本的にテキストを読み進める形になっているが、人物の台詞は音声で出力される。テキストの続きを読むためにボタンを押すと、テキストが表示されるのと同じタイミングで音声が流れる。これが意外にも心地よく、状況描写と会話が目と耳に同時に飛び込んで来るような感覚である。

ところどころで現れる選択肢は、物語の行く末を左右するような重要なものから、少し会話が変化するような些細なものまで様々だ。
物語が重要な局面になる終盤では、選択肢の違いで一気にバッドエンドを迎えることも少なくない。
本作はホラーと言うこともあって、バッドエンドの演出には力が入っている。いわゆる「正解」のラストだけでなく、バリエーション豊かなバッドエンドを制覇するのも楽しみの一つである。

目の肥えたホラーファンにはその演出も気になるところだろう。

ホラーとしての『忌火起草』はどのようなものだろうか。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます