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PS3を襲うマルチプラットフォームの波(2ページ目)

PSやPS2で発売されていたあんなタイトルやこんなタイトルが次々に他ハードで発売決定! これはひょっとしてピンチなんじゃないですか!?

山道 健介

執筆者:山道 健介

プレイステーションガイド

開発費っていったいどれだけかかるの?

 
「お金をかけたから良い作品」とはいかないのはどの分野でも言えること。安価にヒット作が製作できれば言うことはありません。
現在、次世代機向けの新作タイトルにかかる開発費は10億円とも20億円とも言われています。それをペイするために必要な売り上げは50万本ではすまないでしょう。かといってお金をかけたタイトルが必ず売れるかと言えばそうではなく、50万本の売り上げが予想できるビッグタイトルと言えば人気作の続編だったり鳴り物入りの大作だったりするわけです。

負のスパイラルとはまさにこのことで、大作を作るためには資金がかかる。大人数がそれなりの期間をかけて開発すればそれだけで費用がかかりますし、次世代機らしい美麗なオープニングムービーを外注に出せばまた費用がかかります。それを多くの人に見てもらうために広告展開を派手にすればまた費用が…。

年俸1,000万円のスタッフが10人で2年かければそれだけで人件費が2億。キー局のゴールデンタイムにCMを打てばそれだけで1回ウン百万円とも言われています。

次世代機に相応しいグラフィック、内容にしようと思えばそれだけの開発人員が必要ですし、数名の優秀なプログラマも不可欠です。
同じハードウェアでの開発であれば開発ツールのブラッシュアップなどで徐々に開発環境も改善されていくでしょうが、次世代機の高解像度に耐えうるグラフィックを実現するには細かいモデリング、高精細なテクスチャが必要になり、それらの作業に当たるための人材が増え続けるわけです。

様々な要因により増え続ける開発費を効率よく回収する方法の一つとして、マルチプラットフォーム展開と言う選択肢があります。

ではPS3が直面するマルチプラットフォーム化の波とはどういったものなのでしょうか?
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