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PS3の『Home』は『Second Life』的?(4ページ目)

『Second Life』的と言われる、PS3の新サービス『Home』。『Home』は何が出来て何が出来ないのか、どのようなサービスなのかを大考察!

山道 健介

執筆者:山道 健介

プレイステーションガイド

とは言えこれはアリなのか? ナシなのか?

日本で『Home』のサービスが公表されても、プレス的には盛り上がってもユーザー単位ではあまり盛り上がっていないように思います。これは何故でしょうか?

まず、欧米ほど『Second Life』が認知されておらず、現状では盛り上がっていないと言う点が上げられます。それもそのはず。『Second Life』の日本語版はまだ登場していないのです。
現在は一部の先進的ユーザーが英語版をダウンロードして遊んでいるに過ぎません。リアルマネートレードを前提としたシステムに違和感を覚えるユーザーも多いでしょうし、あらゆる点で「日本人好み」のサービスにしないと爆発的普及は難しいかも知れません。

筆者としては、何よりもキャラクターがバタ臭い点を強調しておきたいと思います。『Second Life』も『Home』もキャラクターがリアルすぎてなんだか親しみが持ちにくい。

海外でソーシャルネットワーキングサービスが普及するきっかけとなったサービスMySpaceが普及せず、日本生まれのmixiが爆発的に普及したのもサービスが日本人向けにカスタマイズされていたと言う事実があるでしょう。

MySpace日本語版

『Home』を見る限り、キャラクターデザイン、システムデザインの双方において明らかに欧米視点のサービスであるように感じます。そんな中で日本人が受け入れられるかは非常に大きな分岐点になるでしょう。
また、3Dオブジェクトを創造して自分の持ち物に出来た『Second Life』と違い、積極的に作品を提示する場もシステムも現状では用意されていません。
動画がアップロードできたところでYouTubeを越えるサービスにはなり得ないでしょうし、現状ではあくまでゲーム機備え付けの一つの機能に過ぎない、と言ったレベルに落ち着いてしまうのではないだろうかという不安要素が残ります。

YouTube - Broadcast Yourself.

Xbox360が欧米市場で大きな成功を収めつつある今、世界規模でのPS3の立場は弱いものになりつつあります。多くのビッグタイトルがマルチプラットフォーム化を迫られ、PS3の独自性は徐々に薄くなってきています。
そんなタイミングで発表されたPS3の切り札は、しかし非常に欧米を意識したものになっていました。僕としては、ここいらで本腰を入れて日本市場に真っ向から向き合い、日本市場に受け入れられるサービスを第一に考えるべきではないかと思います。PS3にとっては日本市場そのものがXbox360にはないアドバンテージになりうるからです。

さて、『Home』は日本市場で国内ユーザーのハートをがっちりと掴むことができるのでしょうか? 正直、現状のままでは厳しいのではないでしょうか。今後の味付けに期待したいところです。
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