「ゲームニュースナナメ読み!」では毎月数多く発表されるゲーム関連ニュースの中から、プレイステーションガイド加藤が選んだニュースをチョイスしてご紹介します。 さらにその中から重要だと思われるニュースを深く掘り下げてみましょう。 ■ 8月のPick Up! 家電に浸透するPS ■ 8月のゲームニュース Guide Choice! |
え? テレビにPS2が内蔵?
PS2の心臓部、エモーションエンジンとグラフィックシンセサイザーは今やゲーム用という枠を超え、様々な機器に搭載され始めています。 |
今回ご紹介するのは、正確に言えば「画面表示にPS2のCPU(エモーションエンジン)と描画プロセッサー(グラフィックシンセサイザー)を搭載したテレビ」です。
これはPS2の機能を使って高速・快適な操作性を実現したというもの。ん? どこかで聞いたフレーズだな、と思ったあなたは鋭い。DVDレコーダーPSXが登場したときも同様の謳い文句だったのです。
つまり、今回発表されたベガにはPS2やPSXと同じCPU、描画プロセッサーが搭載されますが、これはゲームを遊ぶためのものではなく操作性の向上を狙ったものである、と言うことです。
しかも地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル、地上アナログ放送すべてが2画面視聴・録画できるように、デジタルチューナーを二つ搭載しています。これは究極に快適な操作を目指した結果といえるでしょう。
これらによる恩恵とはいったいどれほどのものなのでしょう。
プレスリリース
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デジタル時代の快適操作
快適操作がウリのPSX。これと同等以上の描画システムがテレビのチャンネル選択に搭載されるわけです。 |
地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタルなど視聴できる番組が多彩な昨今、チャンネルをストレス無く選択するには従来のチャンネル操作では難しいところです。そこでPSXの操作性を転用し、膨大な番組から観たいものをすぐに探し出せるようにしたわけです。
デジタル番組は電子番組表(EPG)に対応していますが、速度的に満足いくものではありません。しかし新ベガではツインチューナーを搭載し、番組を視聴している裏で電子番組表が取得できるためここでも快適。
画像処理技術とそれを生かすハードウェア、二つの点で隙の無いモデルになっているというわけです。そしてそこにはPSの未来を占う重大なポイントがあるのかもしれません。
家電に浸透していくPS
もう少ししたらPSXやベガだけでなく、様々な家電製品にエモーションエンジンとグラフィックシンセサイザーが搭載されていくかも? |
DVDレコーダーだけでなくテレビにまで使われ始めてきたPS2の心臓部分は、近い将来CELLが担う役割を前倒ししているのかもしれません。
これを僕は「様々な家電がプロパティを持つ時代が来る」と予言します。
つまり、WindowsOSにおいていろいろなファイルにプロパティ(=環境設定)があるように、家電一つ一つにプロパティが設定できるようになり、それが統合されるようになるのではないでしょうか。
テレビやDVDプレイヤーの画質、音質はユーザーの好みに一括で調整でき、クーラーは季節や時間ごとに室温が設定できるようになり、お風呂は帰宅時間に合わせて最適な温度を保ってくれる。
それを統合するのがひょっとしたらPS3になるのかもしれません。そう考えると、新ベガやPSXは来るべき家電ネットワーク統合のための試金石なのかもしれない、と思うのです。
久夛良木氏インタビュー
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