■ゲームから映画、映画からゲームへ | ||
格闘ゲームの金字塔『ストリートファイター2』がハリウッドで映画化されたのを皮切りに、様々なゲームが映画化、アニメ化されていきました。 『スーパーマリオ』『モータルコンバット』などなど。その多くは気持ち良いくらいに大コケし、「ゲームの映画化は駄目だ」という印象を植え付け、映画化のブームは沈静化していきました。
しかし近年、再びゲームの映画化が脚光を浴び始めています。 アンジェリーナ・ジョリー主演『トゥームレイダー』のヒット、ミラ・ジョヴォビッチ主演『バイオハザード』のヒット。セガの看板キャラクター『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』もアニメ化され、今やゲームを元にした映画でも丁寧に作れば充分受け入れられるということが実証されたわけです。ゲームの持つポテンシャルが、ようやく映画として受け入れられる水準に近づいてきたとも言えるかも知れません。 以前メディアミックスが声高に叫ばれた頃に比べて、遥かに映像作品とゲームとの親和性は高まってきた今。そこで登場した『.hack』は緻密な戦略で成功を収めたのです。 『.hack』は『ザ・ワールド』と呼ばれる架空のネットワークゲームを中心にして描かれた物語で、物語のほとんどは『ザ・ワールド』の中で進行します。しかし『ザ・ワールド』内で様々な事件がおき、ついに現実世界まで異変が…。影響しあう『ザ・ワールド』と現実世界が巧みに描かれていて奥深さを感じさせてくれます。 安易なメディア展開ではなく、計算された世界観の構築にこだわったからこそ成功した『.hack』。では、その魅力とは何なのでしょうか? |