■こんな人は遊んでみるといいと思います |
全編を通して安心できる内容で、特に暖かみのあるCGが高ポイント。キャラクターも生き生きとして、特に唯一の常識人であるマルコが仲間になってからは楽しいやり取りを見ることができます。 戦闘はややもたつきますが、難易度はそれほど高くなく気持ちよくレベルアップするのが好印象。ダンジョンは仕掛けを解いて先に進むパズル的なもので、こういった要素が好きな人にはピッタリ。逆に苦手な人にはフラストレーションがたまるかも。 話は勧善懲悪気味で、光と闇、善い人と悪い人といった区分けが僕としては子供じみていて、受け入れづらかったです。 普段殺伐としたゲームを遊ぶ機会の多い僕としては、のんびりとした『ポポロクロイス』の雰囲気は逆に新鮮でした。緩やかな時間の流れを感じる事ができるのは、逆にいえばゲームの進行がもたついていると言うこともできると思います。ですが「まぁそんなに急ぐこともないかな」と思えるようなRPGなんです。 ですが、最大の欠点は先ほど述べた「視点の悪さ」。マップの先のほうが見えないために迷いやすく、かなりイライラします。僕は上からピノンを見下ろす視点ではなく逆に「ピノンたち子供が大人たちを見上げる」ような視点であってほしかったと思いました。 ピノンたちを見下ろすのは、キャラクターたちが大きく見えるという利点があるかもしれません。ですが、その利点以上に「かわいらしい子供たちの冒険を見守る」という気分になってしまうのが僕としてはマイナスでした。見守るのではなく、ピノンたちの視点で、ピノンたちと冒険を楽しみたかったと思うのです。 このゲームは多少の欠点はありますが、この世界観を愛せる人ならば期待を裏切らない作品だと言えるのではないでしょうか。 |