iモードのビジネスモデルとは
■巧妙なビジネスモデル |
なぜそうした限定したサービスになったのか。理由はいくつかあると思われます。 まず第一に、「iモードのビジネスモデルを参考にした(SCEI、久夛良木社長)」という発言が重要です。一般的に「インターネットでは有料サービスが定着しない」と言われている背景に「決済の手間」があげられます。コンテンツ購入のためにクレジットカードの情報を入力し、その後もユーザー認証など手間がかかるのが大きな理由と考えられるのです。 そこで、すべての決済をプロバイダ経由で回収する方法がとられたのです。この方法だとユーザーは音楽をオンラインで購入したりゲームを購入したりするたびに面倒な入力作業に煩わされることがなく、且つ料金はプロバイダ料金と一緒に請求されることになります。決済の敷居が一気に低くなるのです。これはiモードと同じビジネスモデルという事ができそうです。 他にもプロバイダを限定することで「ユーザーの接続条件による不具合の発生」を抑える効果も狙ったのではないでしょうか。プロバイダを開放するとさまざまな接続状況により意図しない不具合が起きることは否めません。提携プロバイダのみなら接続の実証実験などもあまり手間取らなくてすみます。 |
■混乱を招くさまざまなサービス |
さて、PlayStationBBの概要は今説明した通りです。それではPlayStationBBの目玉である『ファイナルファンタジー11』はPlayStationBBに加入しなければ遊べないのでしょうか? 答えはNo、なのです。『ファイナルファンタジー11』はPlayStationBBに加入しなくてもHDDユニットさえ持っていれば遊べます。決済もクレジットカードやWebマネーなどが使用できると公表されています。ちなみに『ファイナルファンタジー11』を遊ぶためのサービスは『PlayOnline』と呼ばれています。 ここで各サービスのなんともややこしい関係を理解する必要が出てきます。 まず『ファイナルファンタジー11』はPlayOnlienの中の一つのコンテンツです。PlayOnlineはスクウェア独自のオンラインサービスなのですが、このサービスを受けるのにPlayStationBBに加入する必要はありません。 |