■これもまたひとつのエンターテイメント!
こうして開発された『リフレッシェル』。このマシンは、セガの未来研が考えるエンターテイメントマシンの定義に基づいて開発されていた。

「我々のエンターテイメントマシンの定義として、お客さんに楽しみや感動を与える物だと考えています。なので、その定義を満たす物が必ずしてもゲームだとは考えていません。特に、我々、未来研が作る物に関しては、ゲームを意識していません。ゲーム業界から見れば、この『リフレッシェル』は非常にチープなものに見えると思うんです。ですが、温浴市場から見ればこれは画期的な商品で、実際、数多くの温浴施設にもレンタルしてるんです。「こんな物、何で今までなかったんだ!」なんて喜ばれたりしましてね」

確かに、これまでの入浴施設に置かれているようなマッサージ機は、ただひたすら揉み続けるだけ。最新型になっていっても結局は揉み方に変化があるだけで、リラックスはできても、楽しむとは決して言えないし、そんなものは個人的に、よほど体が凝っていないかぎり、積極的に利用したいとは思わない。

むしろ、退屈ならリラックスするどころか飽きてさえしまう。そういう意味では、チェアの動きで気持ちよくなろうという時に、例えゲーム業界でチープと思われるようなギミックでも、音で楽しさをプラスすれば、より質の高いリラックスを与えることができるし、また画期的でもあるのでは? ふと、そう考えさせられた。

「実際、中高年のご夫婦から「楽しくて気持ちいいねぇ~」なんて反応もあったりしまして。お台場の「デックス東京ビーチ」、ここのインテリアのフロアの空きテナントを有効に活用しようということで、休憩コーナーを意識した『リフレッシェル』を数台置いたコーナーを、次のテナントが決まるまで期間を限定して設置したんですよ。これは非常に好評でして、若いカップルにも大好評でした。この設置で、ゲームセンター以外での場でも、『リフレッシェル』のニーズはあると、実証されたと思っています」

確かに数台置かれている状況であると、いっそう使いやすい感じがする。ひとつであれば、最初に使う人は、ちょっとした抵抗感を感じることもあるかもしれない。だが、ゲームセンター以外の場所でも、こうした休憩場をイメージさせるロケーションで、数台置かれていれば、「試してみようかな?」という気持ちにもなる。

実際にこのマシンを体験してみると、「遮光性が足りないのでは?」とも思えたシートを囲むカーテンも、いざシートに深々とリクライニングしてみると、さほど周囲の目も気にならない。また、サウンドが周囲に流れることで、人の目が気になるのではと気になったが、そこはセガが培った音響技術が使われた工夫が施されていた。

スピーカーは、指向性の強いタイプのものを使用しているので、シートに座って聴く人にはよく聴こえるが、周囲には音が広がらないとのこと。それでいて、確かに十分な臨場感を得ることができる音であり、外に出てみると、気になるほどには聴こえない。

「女性の中には、マッサージでも人に触られるのはイヤという方がいるんですよ。そういう方には、このマシンの方が気軽でいいという方も多かったですね。」

この意見には大いに納得。確かに間仕切りをして人がマッサージをしてくれるところもあるが、これでは閉所にマッサージを施してくれる人とマンツーマンになり、落ち着かないという人も多いはず。

よく眼鏡店の前に置かれている眼鏡洗浄機。これも店員がいたりすると使いづらかったりするのだが、無人でご使用ください、と提供されると、ついつい気軽なためか、大して眼鏡も汚れていないのに使用してしまう。そんな感覚にも近いのかな、と。

「川崎のダイスビル地下のゲームセンターに設置された『リフレッシェルはサラリーマンの方が非常に多く利用されてましたね。夜の7時にもなると、サラリーマンなど仕事帰りの方がどことなくゲームセンターに集まってきて、このマシンを15分たっぷり味わった後、そのまま帰っていく、と。マッサージ目的でゲームセンターに常連さんが来店する、そんな現象もあるみたいです」

日頃のお勤めで疲労しているサラリーマンといった、"マッサージ好き"な層の人々にも受け入れられている『リフレッシェル』。今後セガではこのような未来研によるリラクゼーションとエンターテイメントが融合したマシンの第2弾として、足つぼをテーマにしたマシンを発売する。

この足つぼをテーマにした『足プリ!』。足のツボの説明とおみくじといった要素を掛け合わせたこのマシンを6月頃よりリリースする予定。こちらは足のマッサージ機と組み合わせることで足つぼも刺激するが、別商品。ちなみにセット販売もするそうだ。


■日々の生活をオモシロくするライフ・エンターテイメント!!
『リフレッシェル』は、リラクゼーションとエンターテイメントを融合した製品だったが、セガの未来研ではインタビューの冒頭でも語られていたように、レースゲームのノウハウを活かした教習所のドライブシミュレーターなど、様々な試みに取り組んでいる。

こうした一連の取り組みの根底には、セガ未来研ならではの"ライフ・エンターテイメント"という構想があった。これは、ゲームの楽しさを日常生活に盛り込んでいこうというもの。

ともすれば退屈になりがちな日々の生活で、何気なく使用しているアイテムに、ゲームの楽しさがあれば、生活はもっと楽しくなるはず、この構想にはそんな思いが込められている。これってゲーム好きならずとも魅力的な話じゃないですか。

そんな魅力的な構想を掲げるセガの未来研からますます目が離せません。というわけで、次回はこのセガ・未来研が手がけた、ドライブシミュレーターをチェックしてきます。ライフ・エンターテイメントを教育の分野に活かしたドライブシミュレーターとはどんなものなのか。次回、乞うご期待。


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