■キーワード3:コスト削減
まず、開発環境について。近年、ゲームセンターは不況の波に押され、メーカー直営の大型店舗などを除いて、小規模店舗は縮小、もしくは閉店まで追い込まれるケースが増えている。この現状を打破していくためにも、ゲームメーカーは従来よりも安く、品質の高いゲームをリリースしてもらわなくてはならない。
ゲームの単価を下げる為には、開発コストの削減は避けて通れない。しかし、下げたコストに比例して、品質を落とすことは許されない。そんな中、セガとマイクロソフトは、Xboxのアーキテクチャを応用した次世代業務用汎用三次元コンピュータグラフィックスボード共同開発に踏み切った。
今回のAMショーでは、その開発を終えたコンピュータグラフィックスボード『Chihiro』が発表された。メーカーにとって、すでに流通されているコンシューマーゲーム機のアーキテクチャを応用したボードは、コストパフォーマンスの高い開発環境を約束してくれる。
また、ソフトの汎用性もあり、ゲームタイトルの充実も期待できる。品質についてはXboxで証明されているので言うまでもない。そんなボードが、すでに生産段階に入り、第1弾として、『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド3』もAMショーで参考出品できる状況まで至っている。
また、サミーでは、今まで『System X』という開発コードネームにて開発を進めてきた新型業務用ゲーム機、『アトミスウエイブ』を、開発段階のソフトとともにショーで発表を行った。このゲーム機の筐体はさまざまなソフトに対応できるフレキシブルな設計で高いコストパフォーマンスを持っている。
ひとつの筐体で、簡単なソフト交換とオプションの換装で最新タイトルにチェンジできるということは、施設運営側の集客能力アップということだけではなく、常に最新ソフトが遊べるというメリットがユーザーにもある。
さらに、今回のセガとマイクロソフトの共同開発で、興味深いのは、各社の持つ技術、事業ノウハウの相乗効果で、アミューズメント、コンシューマ両ゲーム市場の活性化を図ることができるのか、と言う点。
業務用ゲーム機が多くのソフトラインナップを持つことを、低コストで実現できるようになった時点で、コンシューマーとの境界がどう変わるのか、注目したい。
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