記者会見で「監督交代」の理由などを説明する木村興治強化本部長(中央) |
西村監督が続投要請を辞退
日本卓球協会専務理事の木村興治強化本部長は18日、理事会終了後に記者会見に臨み、女子ナショナルチームの西村卓二監督が続投を辞退したため、後任として前監督の近藤欽司氏を選んだと発表した。日本卓球協会は去る9月の理事会で、満場一致で西村卓二監督に続投を要請することを決めた。
しかし、西村監督はその要請に対して回答を保留した。
卓球ガイドが西村監督から聞いたところでは、保留の理由は「強化の環境が整えば引き受ける」というものだった。
保留の返事に驚いたという木村強化本部長は、その後、西村監督と何回かの話し合いをもったという。
「強化体制を見直すことや、スポーツ医科学委員会をはじめ協会の各委員会をもっと活用すること、有識者から意見を聞くことなどについて、フランクに意見を交換しました」
だが、それでも西村監督を慰留するには至らなかった。
西村監督はこの日の理事会で続投を辞退することを正式に伝えた。
木村本部長が説明した西村監督の辞任理由
木村強化本部長は、西村監督の辞任の理由について、「大学(東京富士大)での指導に専念し、指導者としての道を究めたい。しかし、ナショナルチームをあずかっているとそれができない、と思い悩んでいたようだ」と話し、こうつけ加えた。「(西村監督が)不満をもってやめたと感じられるかもしれませんが、まったくそんなことはありません」
西村監督が続投要請を辞退したというニュースが流れたのは12月2日のことだった。
世界ジュニア選手権の開かれている神戸に出向いた西村監督は、その日、木村強化本部長と面談し、辞意を伝えたとの内容だった。
だが、実際に西村監督が辞意を表明したのはもっと早い時期だった。
というのも、日本卓球協会は11月23日に常務理事会を開いたが、その席で女子監督の後任候補を協議しているからだ。
木村強化本部長も「その時点では慰留はあきらめた」と認める。