スーパーサーキットとは

「スーパーサーキット(Super Circuit)」という大会をご存知だろうか。日本卓球リーグに加盟する呉服メーカーの健勝苑(グループ本部:京都市)がスポンサーとなり、そのグループ傘下のキングアンドクイーンと日本卓球協会が共催しているプロツアーのことである。

そのスーパーサーキットが6月26日、東京SC卓球場にて今シーズン(02~03年)の幕を開けた。来年6月までの1年にわたり、年間100日、国内11か所を転戦するツアーには高額な賞金が付き、全20節の賞金獲得額による王座決定戦の勝者は1億円の契約金を獲得するという、卓球選手にとってはまさに「ジャパニーズ・ドリーム」。そのため、元世界チャンピオンなどの大物選手が続々と参戦し、いま、世界の卓球界から最も注目を集めている大会なのである。

そもそもスーパーサーキットの構想が明らかになったのは1999年秋にさかのぼる。卓球のプロ化、エンターテインメント化を目指していた健勝苑が、世界のトップ選手を集め、高額な賞金をつけた国内ツアーを展開するという原案を日本卓球協会に提出した。ところが協会側は、健勝苑所属の選手を中心とするツアーを承認することに難色を示した。

両者とも「プロ化の必要性」では認識は一致していたものの、細部の接点を見い出せないまま、2000年4月、スーパーサーキットは健勝苑グループの「社内大会」という名目でスタートすることになった。参加選手に支給されるお金は「激励金」と呼ばれ、元世界チャンピオンが招かれるという、世界一豪華な社内大会が誕生することになったのである。

その後の「いざこざ」は省略するが、内情を知らない私のような一般のファンからすれば、どっちが正しいかなんていうことには、はっきりいって興味がない。強くなりたいと願う選手に卓球をメシの種にできるプロ的な環境が少しでも与えられればいい。世界のトップクラスの選手のダイナミックなプレーも堪能したい。ただ、それだけなのだ。

そういう立場からすると、健勝苑の手法にアラがあったのかもしれないが、スポンサーに対して素直に感謝することなく、社内大会に出場した選手には資格剥奪という制裁をちらつかせ、「我関せず」という態度をとった協会がなんともオトナゲナイように映る。

そんな声が多かったのかどうか知らないが、日本卓球協会は2001年9月の理事会で、スーパーサーキットを健勝苑と日本卓球協会の共催とし、世界一のプロサーキットにしていくことをようやく承認した。そして、同年12月にはスカイパーフェクTVに卓球専用チャンネル「卓球TV752・スーパーサーキット」が設けられた。選手としても、観客としても、お茶の間のファンとしても旨味のある「夢の舞台」が、晴れて実現することになったのである。